- Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
- / ISBN・EAN: 9784900430075
作品紹介・あらすじ
スペインの優れた少数民族バスク人達に独立の日は来るか?殺された家族の復讐に燃えるテロリスト男女と、修道女四人の恐怖のスペイン縦断徒歩旅行が始まる。恋することを禁じられた修道女達にも当然のことながら様々な過去や秘密があった。死にたいほどつらい毎日から逃れ、祈りに救いを見いだしたグラシエラ。"神などくそくらえ"のルチア…。口封じのため彼女達を必死に追跡するスペイン官憲。米国の巨大企業経営者の重大な秘密をスペインに探す幹部社員…。ドンデン返しのまたドンデン返し。恐怖の中に笑いを盛り込んだ新しいタイプの長編サスペンス。天才作家シドニィ・シェルダンの最新最高の傑作が、いよいよ超訳で登場。
感想・レビュー・書評
-
これを忘れてた。大好きな本。下巻。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シドニー・シェルダンの描く世界は当時高校生の私には全てが未知であり、全てが新鮮に映った。冒頭の牛追い祭の荒々しい始まりから、静謐な修道院での生活へと動から静へ移る物語の運び方は話の抑揚のつけ方としては抜群であるし、今読んでも引っ張り込まれるだろう。
本作でスペインの複雑な民族事情を知ったのはまさに幸運だったと云える。その後の人生で折に触れ、このバスク地方とスペイン政府との抗争に触れる機会があり、この本を読んだことが予備知識となり、理解が早かったからだ。知的好奇心に満ちていた高校生の頃に読んだというのもまた最良の時期だったと思う。
そして本作から私は自分の小遣いでシェルダン作品を買い出した。それは確か学年が変ってクラス替えがあり、K君とは一緒のクラスにならなかったからだと思う。そして私が買った本を弟はもちろんのこと、両親まで読み出す始末。しかし当時は自分でハードカバーの本、しかも外人の書いた小説を買うことが自分の中で大人の第一歩という一種のステータスのようになっていたように思う。そして本作がその対価に見合った作品だったのだから、小遣いの使い道としては良かったわけだ。
しかし今まで作品はタイトルが作品を表していることは解ったが(『ゲームの達人』も高校生の知識でもおぼろげながらも理解できた)、本作は解らなかったなぁ。この後続く作品はそんなことなく、上手いタイトルだなと思ったが。今読んだら解るのだろうか? -
08mmdd読了