一点鐘

著者 : 岡部桂一郎

• 青磁社 (2002年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[エプロンパパさんの感想 · 2019年8月18日]

淋しくてあたたかい童画のような岡部桂一朗の世界。その秘訣は、二物衝撃/灯りたるジュースの自動販売機コイン入れれば枯野広がる、ずらし/金物屋耳掻き買いに行ったのに店主差し出し渡す金槌、凝視/大正のマッチのラベルかなしいぞ球に乗る象日の丸をもつ、アニミズム/逝く春を森永ミルクチョコレート箱が落ちてる　泣いているのだ。すべて現代仮名遣いで表記されていることも大切だ。