日本古典芸能史

著者 :
  • 武蔵野美術大学出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901631815

作品紹介・あらすじ

一読三嘆?ありそうでなかった、こんな本。謎めいた伎楽面から、猿楽の滑稽、能の幽玄、歌舞伎の破天荒、人形浄瑠璃の情、落語の洒脱、寄席の繁盛。古代から江戸時代までの芸能史を通覧する。

感想・レビュー・書評

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  • 今岡謙太郎(1964年~)氏は、早大第二文学部卒、早大大学院文学研究科博士課程満期退学、早大文学部助手・非常勤講師等を経て、武蔵野美術大学教授。主な研究テーマは、近世後期~近代の歌舞伎、落語、講談などの諸芸の交流と河竹黙阿弥作品。
    本書は、題名通り、能、歌舞伎、人形浄瑠璃などの日本の古典芸能の歴史を概観したものである。章立ては以下の通り。
    序章:祭祀―儀式から芸能へ 
    第1章:伎楽と舞楽―国家行事と芸能 
    第2章:散楽から猿楽へ―「演技術」の進歩 
    第3章:田楽・猿楽の展開と「能」の形成 
    第4章:観阿弥・世阿弥の能の「大成」 
    第5章:歌舞伎の成立と定着 
    第6章:人形浄瑠璃の成立と発展 
    第7章:近世演劇の開花と近松門左衛門 
    第8章:竹豊両座と人形浄瑠璃の黄金時代 
    第9章:江戸中後期の歌舞伎 
    第10章:落語・講談の発展と諸芸の交流 
    第11章:鶴屋南北と河竹黙阿弥―近世から近代へ
    私は、歌舞伎や能の愛好家というわけではないのだが、それらを含む日本の古典芸能がどのようにして生まれ、変化してきたのか、また、相互にどのような影響を与えて来たのかについて、大まかな知識を得たいと思い、適当な本を探していたところ、本書に行き当たった。(私が探した限りでは、新書の中に似たような本が見つからなかったのだが、本来は新書のラインナップでカバーされているべきだろう)
    読み終えて、少なくとも特段の予備知識を持たない私にとっては、それなりに役に立ったし、今では古典芸能の中で最も人気が高い(と思われる)歌舞伎の始まりや変遷などは、なかなか興味深いものだった。
    コンパクトにまとまっており、日本の古典芸能の歴史を概観するには適した一冊と思う。
    (2022年2月了)

  • 今まで読んだ教科書の中で一番の本。
    グイグイ引き込まれました。

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著者プロフィール

1964年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科芸術学(演劇)専攻、博士課程満期退学。武蔵野美術大学教養文化・学芸員課程教授

「2019年 『昭和の落語名人列伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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