- Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901873406
感想・レビュー・書評
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著者はFBI初のフルタイムプロファイラーのジョン・ダグラス。
インターネット史上初の「スレイブマスター」ジョン・ロビンソン捜査の話。
逮捕に至るまでも面白いが、そのあと有罪にできるのかというのではらはらした。
犯罪者を「捕まえる」のと「有罪にする」のは別というのがよく分かる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初は経歴詐称だった。それが小切手や金銭の詐欺に発展した。
ジョン・ロビンソンの人生は犯罪とは切っても切れない縁で結ばれ
ていた。
似たような手段で繰り返される詐欺行為だが、何度も法廷に立つ
ものの実刑判決は回避された。しかし、ひとりの保護観察官が
ロビンソンの犯罪歴に目を付け、「この男は刑務所に放り込んで
おかないと危険だ」と判断する。
執念が実りやっと刑務所に収監されたロビンソンだが、更生する
為の施設で彼は犯罪の新たな手段を身につける。インターネット
がそれだ。
ジョン・ロビンソンが引き起こした一連の事件は、サイバー・スペース
を利用したアメリカ初の連続殺人事件となった。
ある種の性的嗜好を求めてインターネットの世界をさまよう女性
たちに対して、その性的嗜好を満足させられること、金銭的にも
支援が出来ることを申し出て女性たちを誘い込む。
ロビンソンの手口は成功したかに見えたが、彼の元を去って警察
に訴え出た女性が現れたことから一連の事件が発覚する。
女性たちを誘う手口、殺した後の工作。ロビンソン事件の流れは
追えるのだが、彼がどうして詐欺師から連続殺人犯になったのか。
何故、関係を持った女性たちに死をもたらしたのかが本書では
皆目分からない。
インターネットがやっと民間に普及していた時代の事件だけに、
捜査陣も現在のように専門な知識を持っていなかった。それが、
事件の発覚を遅れさせた原因でもあるのかな。
元FBIのプロファイラーが共著者なのに少々残念な仕上がりだ。