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- Amazon.co.jp ・本 (115ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901927727
感想・レビュー・書評
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筑波大学名誉教授、千本秀樹 著。
筑波大学の授業科目「日本の歴史概論」の教科書。
大学教授の書いた“伝統の正体”本。
常識やモラル(と想定されるもの)を挙げて、それがいつからの“伝統”か、“文化”のアヤシイところを研究をもとに解説する。
歴史の授業の教科書ではあるが、歴史を解説するのではなく歴史観に疑問を提示する内容となっている。メインテーマは「学校教育」「天皇制」といった東京教育大学からの“伝統”的なところにある。見開き2ページに1つのトピックを挙げ、一般人向けに柔らかい語り口でコンパクトにまとめられている。
ただ、一般人向けに書こうとして結果的に、読者ターゲットが曖昧というか狭くなってしまっているのが残念だろうか。柔らかい語り口自体は良いが、それでは右翼は聞く耳を持たないだろう。多くのニュートラルな一般人は、“どっちでも良いだろ、そんなの知ったこっちゃない”と言いそうな、踏み込みの甘い内容ばかり。わかってる人は、わざわざ提示されなくてもわかっている。
薄くて安い、買って損するような価格では無い。
目次
1.歴史と国家
2.国民の創出
3.文化と近代詳細をみるコメント0件をすべて表示
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