若い教師のための読書術

著者 :
  • ひまわり社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902232523

感想・レビュー・書評

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  • 教師を目指す人間、または現役で教師をしている人間にとって読書が必要であると述べた上で、どの時期にどのような本を読むべきであるかを示してくれている。

    僕は大学4年でこの本に出会ったので、大学1~2年、教育実習前(実習は3年生)に読むとよいとされている本は、残念ながらその時期には読めなかったが、これから読んでいこうと考えている(すでに読んだものももちろんある)。


    また、この本では複数の本を同時に読む併読を進めた上で、教師としての読み方も示されている。具体的には、「今すぐ」「これから」「いつか」そして「常に」である。
    それぞれのあとに「読む」をつけると分かりやすいが、併読する中でも、順番を決めるのである。最後の「常に」に関しては、何度も何度も読むことである。


    そのほか、本書では本の探し方なども書かれていて、これは何も教師だけでなく、全ての職業に通ずるものであると思う。キーワードでさがしたり、分野でさがしたり、ということである。

    さらに、読書仲間を作って、本を薦めあったり、感想を言い合ったりすることで、自分自身の考えを深めたり、新たな見方を持ったりすることを勧めている。


    そして、この本の最も良い点は、著者の個人的なエピソードも絡めながら、どのように学級経営をするかなどについても書かれている点である。読書のことだけでなく、教師としてどうあるべきかということについても示唆を与えてくれる良書であると思う。

    この本を読み終えてから、早速この本で推薦されている教育小説など(機関車先生、二十四の瞳)をブックオフに買いに行った。

    近いうちに読みたいと思っている。

  • 教職16年目だが、初心に戻れたような気がしました。ここで紹介されていた著作やブログをチェックしていこうと思います!

  • <u><b>不安を抱え持つ教師新人君!まずは、この本から!</b></u>

    <span style="color:#cc9966;">教員採用試験に受かったのですが、これからどんなことを勉強しておけばいいか。大学も、書店に売っている本も教員採用試験の対策ばかり。
    でも、受かった後、
    ・どんなことをしておけばいいか。
    ・何について学んでおけばいいか。
    ということを教えてくれることは少ない。教師としての素養や思想、技術を身に付けるために、日々トレーニングをしなくてはいけないと感じる。その一つとして考えたのが、読書だった。</span>

    内容としては、そんなに斬新なことを書いてあるわけでもなく、いろんな読書論やビジネス書に書いてあることが多い。
    ただのまとめといえば、まとめ。でも私がもし本を出すならこういうコンセプトで出すなぁ。大学生が現場に入るための手助けになるように。
    自分自身、この手の本をずっと探してたし、他の多くの現場に入ろうとする学生もこのような本を必要としているように感じる。
    この本の利点はそのコンセプトと筆者のお薦め本の紹介。
    小説やビジネス書、教養書のお薦め書籍リストはよく見るけど、教育書のお薦め書籍リストはあまり見ないんだよな。
    教育書ほど、糞みたいな本と素晴らしい良書との差が激しく、前者を蹴り倒していく必要のある分野ってないと思うんだけど。

    以下、作者のお薦め本リスト(読んだことのある本はー線)
    [more]
    <blockquote><b><span style="color:#0066ff;">●教育小説</span></b>
    『二十四の瞳』壺井栄 (新潮文庫 新潮社)
    『機関車先生』伊集院静 (集英社文庫 集英社)
    <s>『兎の目』灰谷健次郎 (角川文庫 角川書店)</s>
    『いまを生きる』N・H・クラインバウム 白石朗 (新潮文庫 新潮社)

    <span style="color:#0066ff;"><b>●教育を見つめる一冊</b></span>
    『学校と社会』デューイ 宮原誠一 (訳)(岩波文庫 岩波書店)
    『ハマータウンの野郎ども 学校への反抗 労働への順応』ポール・ウィリス 熊沢誠/山田潤(訳)(ちくま学芸文庫 筑摩書房)
    『風姿花伝』世阿弥著 野上豊一郎校訂 (岩波文庫 岩波書店)
    『「学び」の復権−模倣と習熟』辻本雅史 (角川書店 角川書店)
    『現代社会と教育』堀尾輝久 (岩波新書 岩波書店)
    『教育改革−共生時代の学校づくり−』藤田英典 (岩波書店 岩波書店)
    <s>『サヨナラ学校化社会』上野千鶴子 (太郎次郎社)</s>
    『日本のしつけは衰退したか−教育する家族のゆくえ』広田照幸 (講談社現代新書 講談社)
    『学校って何だろう』苅谷則彦 (講談社)
    <s>『「学び」から逃走する子どもたち』佐藤学 (岩波ブックレット 岩波書店)</s>
    『学力を問いなおす−学びのカリキュラムヘ』佐藤学 (岩波ブックレット 岩波書店)
    『「学力」を問う だれにとってのだれが語る「学力」か』 岩川直樹/汐見稔幸 (草土文化)
    『市民教育とは何か ボランティア学習がひらく』長沼豊 (ひつじ市民新書 ひつじ書房)

    <span style="color:#0066ff;"><b>●教師になるために学ぶ</b></span>『教師をめざす若者たち』大橋功 (プレジデント社)
    <s>『教えるということ』大村はま (ちくま学芸文庫 筑摩書房)</s>
    <s>『教師になるということ』池田修 (ひまわり社)</s><s>『最後の授業 ぼくの命があるうちに』 ランディパウシュ/ジェフリーザスロー 矢羽野薫(訳)(ランダムハウス講談社)</s>
    『やっとめやなァー飛騨春秋−田舎先生と子どもたち』小島忠之 (街と暮らし社)

    <span style="color:#0066ff;"><b>●教える・学ぶことについて考える</b></span>『〈教育力)をみがく』家本芳郎 (寺子屋新書 子どもの未来社)
    『楽しい「授業づくり」入門』家本芳郎 (高文研)
    <s>『授業の腕をあげる法則』向山洋一 (明治図書出版)</s>
    『AさせたいならBと言え』岩下修 (明治図書出版)
    <s>『新卒教師時代を生き抜く心得術60−やんちゃを味方にする日々の戦略』野中信行 (明治図書出版)</s>
    『りんごは赤じゃない−正しいプライドの育て方』山本美芽 (新潮文庫 新潮社)
    『学び合う国語 国語をコミュニケーションの教科にするために』 西川純 片桐史裕 (東洋館出版社)
    『子どもに伝えたい「三つの力」生きる力を鍛える』斉藤孝 (NHKブックス 日本放送出版協会)
    『教育の方法』(放送大学教材)佐藤学 (放送大学教育振興会)
    『学びのゆくえ 授業を拓く試みから』牛山栄世 (岩波書店)
    『子どもをはぐくむ授業づくり−知の創造』秋田喜代美 (岩波書店)
    『人はいかに学ぶか 日常的認知の世界』稲垣佳世子 波多野誼余夫 (中公新書 中央公論新社)
    『できる人は知っている 頭のいい勉強法』箱田忠昭 (日本実業出版社)
    『高校生レストラン、本日も満席。』村林新吾 (伊勢新聞社)
    <s>『野洲スタイル』山本性司 (SSコミュニケーションズ)</s>

    <span style="color:#0066ff;"><b>●子ども達について考える</b></span>
    『わたしの出会った子どもたち』灰谷健次郎 (角川文庫 角川書店)
    『学習障害(LD)−理解とサポートのために』柘植雅義 (中公新書 中央公論社)
    <s>『発達障害の子どもたち』杉山鹿志郎 講談社現代新書 講談社</s>
    『人間形成の日米比較ーかくれたカリキュラム』恒吉俊子 (中公新書 中央公論社)
    『イギリスのいい子日本のいい子−自己主張とがまんの教育学』佐藤淑子 (中公新書 中央公論社)
    『勉強力をつける−認知心理学からの発想』梶田正巳 (ちくま新書 筑摩書房)
    『子どもの社会力』門脇厚司 (岩波新書 岩波書店)</blockquote>

    ブログ編
    佐藤正寿「地域のよさ・日本の良さを伝える授業」
    <a href="http://satomasa5.cocolog-nifty.com" target="_blank">http://satomasa5.cocolog-nifty.com</a>
    池田修「国語科・学校経営のページ」
    <a href="http://ikedaosamu.cocolog-nifty.com/kokugogakkyuu/" target="_blank">http://ikedaosamu.cocolog-nifty.com/kokugogakkyuu/</a>
    糸井登「学校に新しい風を!」
    <a href="http://susumu.exblog.jp/" target="_blank">http://susumu.exblog.jp/</a>
    山崎正明「美術と自然と教育と」
    <a href="http://yumemasa.exblog.jp" target="_blank">http://yumemasa.exblog.jp</a>

  • 読書が好きということを、どう自分の長所としてとらえられるかのヒントになった。
    読書で広く情報を得ること、共感したり疑ったりして、考えることを大切に。感じる力、人間性、自分の軸にする。行動につなげる。
    これからも、レビューを書くことで、考えを深め、発信することで誰かと交流し、成長していきたい。

  • 教師として、なぜ読書が必要であり、大切なのかがよく分かる。

    本を読み
    知識をもち、
    考えを深め、広げ、
    書いて残しておき、
    実践して表す

    教師としての力量を高めるためには、このサイクルを身に付けたい。

  • 教師が読むべき本が紹介されているのがうれしい。筆者は若く本から「どんどん成長していこう」勢いを感じ、読んでるほうもその勢いについていきたくなった。

  • かねてから気になっていた一冊で、ようやく手にすることができました。

    「若い教師のための」とありますが、私は「教師を志す学生のための」読本だと思います。
    本の読み方、買い方などが詳しく書かれ、どう本を読んでいったらいいのか、多くのヒントを与えて下さいます。

    この夏は、この本をもとに、多くの本に出会っていきたいと思いました。

  • 僕は教師になりたい。
    けど、活字が嫌い。

    そんなジレンマを取っ払ってくれた1冊。

    教師になりたい人はもちろん、
    活字が嫌いな人にもオススメです。

    本読んでみようって気になります。

    この1冊に会えてよかった!

  • 読書術はもちろん役に立つ。本を読まなきゃとか、こんな風に読書をしていけばいいんだと思った。
    でも一番よかったのは5章。著者の教師への道のりや苦労。お父さんとのことなどは読んでいて胸にグッときたし、涙が出そうだった。

    ずっと参考にしていきたい本。

  • 読書に対する心構え、具体的な読書法の提案、そして教師になるために、また教師として働く上で何をすべきか心構えを教わった一冊だった。

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著者プロフィール

1981年岐阜県生まれ。岐阜県立中津高等学校、佛教大学教育学部教育学科卒業、岐阜大学大学院教育学研究科修了。横浜市立小学校教諭、岐阜県公立小学校・中学校教諭を経て、現在、同志社小学校教諭、京都女子大学非常勤講師。専門は学級組織論、教育方法学、社会科教育。「社会科でまちを育てる」(東洋館出版社)など多数。

「2022年 『教師になるには』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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