戦略パワー・プロフェッショナル

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  • ファーストプレス
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903241005

作品紹介・あらすじ

モノゴトを深く考える。「問題をとらえる切り口は、正しくユニークなのか?」「これから進むべき具体的方向は、どこか?」「なぜそうなるのか?それをやると、どうなるのか?」「どのように位置づければ、成功するのか?」。戦略コンサルタントの科学する力、判断する力でモノゴトの本質をとらえる。

感想・レビュー・書評

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  • 著者は、斉藤氏である。このブログでも何回も登場している。氏の著作物の中では
    比較的最近のものである。著者は、以前にも何冊か問題解決シリーズを執筆しているが、
    その集大成的なものなんだろう。(ただ、この後にコラボレーションがある)

    問題解決には、4つの力が必要である。フレーム力、コンセプト力、ロジック力そして
    ポジショニング力である。そして、最も重要な事は、物事の本質を見抜く力、
    物事を深く考える力である。というような内容になっている。ざっくりだけど。

    そして、もう少し詳しく述べると、

    1.フレーム力:ズーム・広角、斜め上から、見上げて、夜間など見方によって異なる
    2.コンセプト力:誰に対してどんな価値を提供するのか。
    3.ロジック力:これはもう言うまでもなく・・・
    4.ポジショニング力:差別化

    相変わらず、斉藤氏の著作物はケース問題がふんだんに記載されているので、
    イメージしやすくなっているのが利点である。ただし、よりビジネス色が濃くなっている
    ので、学生には向かない。

    個人的には、既知な内容が多かったが、物事には色々な捉え方があるのだなと、
    つくづく実感した。そして、本書を読んで「知識」として知る事は出来るが、なかなか
    血肉にするには、難しいと感じる。やはり日々鍛えていくしかないな。

    しかし、前作の3冊と少なからず重なる部分もあるので、その辺をなんとかして欲しかった。
    ただ、もう言うことはそんなに多くないのだろうな。また、本質になればなるほど、
    簡略的になり、実行は難解になっていく。言葉にすれば短いが、奥は深い。

    お薦めできる。

  • 未感想

  • 「フレーム力」「コンセプト力」「ロジック力」「ポジショニング力」を組み合わせて
    ・戦略を構想するプロセス
    ・問題解決するプロセス
    これらを企業事例とともに紹介されている。

    ●戦略構想プロセス
    1.フレームの選択
    商品と顧客ターゲットの広がりを考える

    2.コンセプトの構想
    顧客ターゲットからコンセプトピラミッドを作成する

    3.ロジックによる仕組みの設計
    ビジネスシステムとビジネスモデルを作る

    4.ポジショニングの確認、評価
    競合とのポジショニングと自社内でのポジショニングの評価


    ●問題解決プロセス
    1.ロジックにもる問題発見
    なぜを何度も繰り返し問題の真相に迫る

    2.取り組み課題と解決策のコンセプトづくり
    解決策の具体的方向性を示す

    3.ロジックによる解決策の設計
    解決策を実現するメカニズムを具体化する

    4.解決策のポジショニング評価
    ゴールを達成しているか評価する

  • 戦略パワーを高めるには?

  • 戦略構想をスムーズに、モレなく考えるために。フレーム力、コンセプト力、ロジック力、ポジショニング力の4つに基づいて物事の本質をフェアに捉える勉強です。

    やっぱりそうですよね、と思ったのは自分勝手なフルラインは顧客から認知されないという部分。
    ふむ_φ(・_・ シンプルでわかりやすい。勉強させていただきました。

  • 転職した先の上司に課題図書として出された本。
    これまでこんな仕事の仕方がなかった私は理解するのに苦労した。というかまだ理解できていない。
    実践しないとわからない。
    からこれを何度か読まないと無理かな。

    今実践しろと言われてその通り出来るかは怪しい。身につくまでに時間がかかりそー。
    ぎゃー。

    身についたら成長できるよね。

  • 戦略的問題解決のための4つの技術体系を解説。

    <①フレーム力>
    └問題をとらえる切り口は、正しくユニークなのか?
    └問題となる領域の“範囲を的確に切り取る”判断力

    □フレームを規定するのは、「切り口/広がり/拡大率/前提条件」
    └切り口:どの視点からとらえるのか
    └広がり:どの範囲からとらえるのか
    └拡大率:どの程度大きく見るのか
    └制約条件や前提条件

    □モレのチェックリストとしてのフレームワーク(参考手段)
    └ミンツバーグの「戦略の5P](perspective/position/plan/power/patern)(戦略サファリ)
    └SWOT分析
    └3C+3S(customer選択/compititor差別化/company資源の集中)
    └ポーターの5フォーシーズ(競争優位の戦略)
    └マーケティングの4P
    └セグメンテーション(デモグラフィック/サイコグラフィック/消費行動特性)(ex:JCBカード)


    <②コンセプト力>
    └これから進むべき具体的方向は、どこか?
    └新たな価値を生み出すための原点を構想し、展開すべき方向性を示す力

    □コンセプト・ピラミッド
    コンセプト:新たな価値を生みだす原点

    特徴・属性:実用的/感情的価値を生み出す具体的な特徴や属性

    提供する1(実用的な価値):受け手にとっての価値
    提供する2(感情的な価値):受け手にとっての価値

    受け手:対象フレーム


    □優れたコンセプトの条件
    └製品:サービスの受け手がだれか、具体的に見える
    └受け手にとっての実用的・感情的価値をガイドする
    └ビジネス活動上の思考や行動の具体的指針となる


    <③ロジック力>
    └なぜそうなるのか? それをやると、どうなるのか?
    └モノゴトの因果律を見抜く推察力と、ストーリーの筋書きをつくる創造力

    □ロジックに執着すべき視点
    └業界構造のロジックを理解する
    └ビジネスモデルが成功のロジックを示す
    └問題発生のメカニズムを解明する
    └打ち手のインフルエンスを推理する
    └相互関係のシナジーのロジックを明かす

    □ロジック力を高めるための基本ツール
    <MECE:Mutually Exclusive Collectively Exhaustive>
    └原因追求のロジックツリー
    └解決策具体化のロジックツリー
    └コーザリティチャート
    └シーケンスチャート


    <④ポジショニング力>
    └どのように位置づければ、成功するのか?
    └相対的に優位な状況を構想し、その位置づけを受け手に認知させる力

    □優れたポジショニングの4つの条件
    └他者との明らかな相違点を示す
    └相対的優位性が受け手に認識される
    └将来にわたって優位性を維持できる
    └全体ポートフォリオの限界を超えない

    □ポジショニングの2つのパターン
    └ゾーン型(異なる場を選ぶ)
    └パーセプション型(実用的価値と感情的価値を軸に選ぶ)

    □ポジショニングの限界
    └ユニークなコンセプトが、ユニークなポジショニングの原点となる
    (ex:旭山動物園)

  • フレーム力、コンセプト力、ロジック力、ポジショニング力の4つの視点から問題解決や戦略構想を解説した本。取り上げられている事例も有名な製品が多いので、面白かった。

    フレーム力の事例
    ・ハーゲンダッツ
    ・クーリッシュ
    ・特定保健用食品
    ・部屋干しトップ
    ・ノンアルコール飲料
    ・トレシー洗顔クロス
    ・ヘルシオ
    ・東京ドームのエキサイトシート
    ・アイボン

    コンセプト力
    ・日産のサバイバルプラン
    ・超立体マスク
    ・ハーゲンダッツ
    ・伊右衛門
    ・オデッセイ

    ロジック力
    ・コンチネンタル航空のファーストクラス
    ・アスクル
    ・四季リゾーツ
    ・セコムとアルソック

    ポディショニング力
    ・エコナクッキングオイル
    ・入浴剤
    ・青山フラワーマーケット
    ・セブbンイレブンのお弁当
    ・マツダ・ロードスター
    ・食器用洗剤
    ・旭山動物園

  • フレーム力、コンセプト力、ロジック力、ポジショニング力の4つの力を、複雑化する事業環境に必要なスキルとして駆使し、ものごとの本質を深く考えることを学べる一冊。

    事業計画からマーケティング戦略、企画書作成まで幅広く様々なプランニングや戦略策定に使えそうな良書。

  • 経営せ戦略やマーケティング戦略のコンサルティングを専門とされている方が事業における問題解決技法を以下の4つの力を軸に解説している。

    1)フレーム力
    問題となる領域の的確に切り取る判断力。切り口は供給サイドだけでなく顧客サイドにもある。フレームは時代や市場により変化するので発想の転換も重要。SWOT分析や3C+3S分析なども有効

    2)コンセプト力
    新たな価値を生み出すための原点・方向性を示す力。コンセプト>価値を実現する特徴・属性>実用的価値・感情的価値>対象からなるコンセプトピラミッドを意識することが重要。

    3)ロジック力
    モノゴトの因果関係を見抜く推察力。WHYの繰り返しによって因果関係を掘り下げることで事業構造のロジックを理解する。(i)顧客にとって以前より優位になっているか(ii)モデルの全関係者にとってWIN-WINが成立するか(iii)モノ・金・情報の流れが合理化されているかの3点がビジネスモデルの成功には不可欠。

    4)ポジショニング力
    相対的に優位な状況を構想し、その位置づけを受け手に認知させる力。
    ポジショニングに限界があるのでフレーム、コンセプト、ロジックに戻って考えなおす必要がある場合もある。

    多くの図表と事例でわかりやすく書かれていると思う。

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著者プロフィール

(さいとう よしのり)東京学芸大学教職大学院(大学院教育学研究科)教育実践創成講座教授。


「2021年 『道徳教育論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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