エンドレスワールド (MARBLE COMICS)
- ソフトライン 東京漫画社 (2008年8月22日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904101247
感想・レビュー・書評
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うーん…こんな神BLを読み逃していたとは…。
とにかくすごい。マンガ表現の極致でドラッグのトリップを表しているのには文字通り鳥肌。
BLなのかなんなのかわからないけど、人の心のヒダにひたひたと触れるような絶妙な感覚がある話でした。死ネタかつカップリングが混線してるのでハマる人にはハマるけどダメな人はとことんダメだろうなあ。BLってここまで行けるんだ、っていう限界のところを突っ走った1冊。
あとキャラの描き方がどことなく大友克洋の影響を感じさせる、全然イケメンじゃない日本人顔で素敵でした。あと絶妙に肉の載った男性の体。
やっぱりこのころ東京漫画社冴え渡ってた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「BANANA FISH」を彷彿とさせるような話でした。
話の起伏が激しいので、ちょっと戸惑いました。
人間の内面に深く踏み込んでいて、悲しいけど救いがあり、読み応えのある作品でした。 -
青春バディームービーと云うべきか?こうゆう映画ちょっと前によくあったような気がする。
暴力とSEXに塗れた日々の中で、ドラッグ漬けになっていったトシミツは、イッキの拳又は龍とのSEXを通して、生きている実感、生への執着を得ていたのだろう。このドラッグに溺れながらもがき苦しんでいる様の描写が凄まじかった!
トシミツとイッキ、龍との間に愛があったのかどうかはあまり語られず、BLとしての甘さは無い。でも圧倒的な存在感を持ってトシミツというカリスマが二人の間に君臨していた事は事実!これをただの中二病の妄執と云うべきか否かは、今後の二人にかかっている。
洋食屋のマスターに知り合って人生やり直す事の出来たイッキと、イッキに出会い引っ掛かっていたトシミツとの過去を清算し新たな思いを胸にする龍。トシミツという呪縛から逃れられた二人の明るい未来が垣間見れたラストだったと思います。
個人的には、イッキの生き方を変えてくれた洋食屋のマスターが気になりますね(^-^)あの温和さの裏にすごい武勇伝とかありそうw -
中二だだ滑り大失敗痛い寒い。あとがきまでもが徹底してて笑いが。ここまで自己満漫画も珍しい。編集…。
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こういう、エッジの効きまくったBLが時々無造作に転がってたりするからBLってのは面白い。
蛇龍どくろは絵も台詞のセンスも好きなので既刊は全部持ってるが、中でもこれは一押し。
全く関係は無いんだけれども、行○勲の青春映画や岩井○二の映画を思い出した。 -
トシミツとイッキとリュウ。死んでしまったトシミツを媒介にイッキとリュウのラブストーリィが始まる訳なんだが、イッキとトシミツは本当はお互いに好きと言う感情を持っていただろうに、お互いに気付かなかったんだろうな、とか、トシミツは従弟のリュウに手を出していたんだから、イッキと出来ない事はなかっただろうに、最後まで気付かなかったんだな、とか、まあ、3人の中に流れる複雑な感情を想像できて、イイ!!誰かに憧れられると言うのは素晴らしい、素敵な事だな、と。
コミックス2作目でこのクオリティー、凄いなぁ。ロンの可愛い裸がまぶたに焼き付く。しかし、「アイがラブしてユーなのさ」が私的に全くだったので、この落差に未だ頭がついて行かない…。こんな事もあるのかぁ、と。 -
自分に絶望した時に生きていけなくなる、というのは理解できる。
ただその絶望に気付かないフリをして生きているのが多勢の『人』というものだろうので、それができなかったトシミツに弱さや誠実さを感じるのは間違いではないように思う。
他人を、自分を、赦して愛して、土臭く愚かしく生きていきたい。
触れ合うべき手をちゃんとこの手に取って生きていきたい。
自由と孤独がイコールだとは思いたくない。
イッキ、ロン、ずっとずっとうまくやってけ〜〜〜。
そうして人が生きる世界の美しさと愛しさをトシミツみせてやればいい。
愚かであることは罪ではないのだ。
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素直におもしろかったです。すごい。ボーイズラブのラブっていうのはなにもラブだけじゃないですもんね。そこすごく大事だと思います
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だからどこまでBLは進化するのぉおおお?
表情が上手な作家さんだと思いました。いちいちいちいち上手すぎて、物語に入り込まざるをえない。そして読んでるときの疾走感。読み終わった後の喪失感と存在感。こんな作家さんがでてくるなんて、BLはすごいな!!