見えないけれど観えるもの

著者 :
  • やどかり出版
2.00
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本棚登録 : 14
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904185179

作品紹介・あらすじ

日本の障害者運動の牽引者の1人である著者藤井克徳が,多くの人にさまざまな角度から障害問題の一端に触れてほしいと本書を発刊した.
 本書は,きょうされんの月刊広報誌「TOMO」で執筆したコラム,新聞や雑誌に掲載されたものを編んだものである.大半は,1990年代半ばから2000年初頭に執筆されたものであるが,今も変わらず色あせることがない.この時期は,経済や金融を中心に社会が揺れ動き,障害分野を含めて社会保障や社会福祉の分野でも激変期であった.そういう時に,目に見える情報だけでなく,物事の内側や奥のほうを推し量り,本質を鋭く見抜いてきた著者藤井克徳の捉え方を感じていただきたい.
 2001年に視力を失った著者は「物事の本質や本源に迫ろうとする姿は,何にも増して人間らしい行為である」と語る.そして「本質を観る」その手掛かりの1つとして運動を掲げている.本書のタイトルには,そんな著者の思いが込められている.
 また,著者はあとがきにて「この本を1人でも多くの人たちに読んでほしい(略)さまざまな素材や角度からの原稿を通して障害問題の一端に触れてほしい」と綴っている.社会のあらゆることが激変しようとしている今,障害者福祉分野にとどまらず,あらゆる人に本書を手にとってほしい.ぶれることなく,媚びることなく,大切なことを見失わずに前進させていくために必読の書である.

感想・レビュー・書評

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  •  
    ── 藤井 克徳《見えないけれど観えるもの 201011‥ やどかり出版》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/490418517X
     
     藤井 克徳 視覚障害者 1949‥‥ 福井 /Wasia 代表
    http://blogos.com/article/77776/
     
    19390901 ポーランド侵攻&T4作戦(障害者撲滅)19410824 中止。
     「※このあと死体の映像が出ます(字幕)」
    …… どんな問題・戦争・悪行にも前兆があるはずだ。その前兆の段階
    で人々が気づかなければ悲劇は防げない(藤井 克徳)。
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/663009166647103488
     
    ── 《ETV特集 20151107 23:00-24:00 NHKe》
    ▽それはホロコーストのリハーサルだった ~ 障害者虐殺70年目の真実
     ナチス・ドイツは、ユダヤ人虐殺「ホロコースト」の前に、障害者や
    病人たちを大量に殺害していた。資料と遺族たちの証言でたどる。
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/662982210497081344
     
     ユダヤ人大虐殺に比べて、表だって語られてこなかった障害者の虐殺。
    終戦から70年たち、事実に向き合う動きが始まっている。きっかけの一
    つは5年前、ドイツ精神医学精神療法神経学会が長年の沈黙を破り、過
    去に患者の殺害に関わったと謝罪したこと。学会は専門家に調査を依頼、
    この秋、報告書がまとまった。何があったのか。日本の障害者運動を率
    いてきた藤井 克徳さん(自身は視覚障害)が現場を訪ねる。
     語り;大竹 しのぶ。
     
     ◇ 強制断種40万人 生きる価値のない同胞
     
     医師達は、ナチスに強制されたのではなく、みずからの意志によって
    障害者たちの虐殺を選んだ。急速な進歩によって、生きるに値しない者
    を生かしたために、さらなる進歩を阻まれていると考えはじめたのだ。
      その手法が、ユダヤ人の断種に発展していく。
     
    https://twitter.com/awalibrary/status/662999510314913793
     
    (20151108)
     

  • 読売新聞2011.02.01夕刊。

    《著者は、内閣府障がい者制度改革推進会議の議長代理を務める視覚障害者。1984年から2009年までに福祉関係誌や新聞などへ寄稿したコラムや随筆69本を、障害者の就労、政治と福祉の関係など八つのテーマにまとめ、日本の障害者福祉の変遷と現状を明らかにした。》・・・全文引用。

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著者プロフィール

NPO法人日本障害者協議会代表、きょうされん専務理事
青森県立盲学校高等部専攻科卒業。1982年都立小平養護学校教諭退職。養護学校在職中の1974年にあさやけ作業所設置に参加、同じく1977年に共同作業所全国連絡会(現・きょうされん)結成に参加。2014年国連障害者権利条約締約国会議日本政府代表団顧問。2012年国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)チャンピオン賞(障害者の権利擁護推進)受賞。障害のある人の法律や制度の拡充に尽力している。

「2020年 『ゆうこさんのルーペ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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