- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904292754
作品紹介・あらすじ
写真家・齋藤陽道が言葉と写真で綴った初めてのエッセイ集です。ここでは書籍紹介の他、「あとがき」全文、著者直筆紹介、動画などで本の魅力をお伝えします。ぜひご覧ください。
ただ見るだけのことの貧しさを
ぼくはよく知っている。
だからこそ、ぼくは写真をやるうえで
言葉すくなき者の、忘れ去る日常の断面の、
その奥を見ようとしなければならなかった。
―あとがき「眼に見えるだけのものの奥へ」より
あとがき全文はこちら http://www.nanarokusha.com/afterword_soredemo
雑誌「週刊金曜日」にて、2012年から現在まで続く同名タイトルの連載から約80作品を著者自ら選出し、書籍化にあたり幾度も加筆・修正を行いました。
その言葉は、写真を説明するものではなく、「忘れ去る日常の断片の、その奥を見ようと」し続ける、齋藤の写真論でもあり、日々の記録でもあります。
書き下ろしによる長文のあとがき「眼に見えるだけのものの奥へ」では、聴覚障害をもつ齋藤の幼少期の忘れがたい記憶や、友人家族からの手紙など、印象的なエピソードによって、本書タイトルに込めた想いが描かれています。
ブックデザインは、良書を生み続けるコズフィッシュの祖父江慎・藤井瑶の両氏に担当いただきました。本書のために考案された、透けるほどの薄い紙を表紙に起用した製本(命名:はおり製本)でこれまで以上に開きの良い柔軟な造りに。写真、文章、製本と、どれも一貫した柔らかさと強さのある一冊となりました。
感想・レビュー・書評
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タイトルを胸に、最後の最後まで。
諦めない。いろいろ。 -
全て素敵だが、特にこの中の1枚の写真で陽道さんに魅力され、そこから手話に興味を持った。
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写真と短文。
日常をこんなに大切に感じて、丁寧に切り取れるなんて。
内側にくくっと入ってきたり、周りの景色が少し変わって見えたり。
どこまでもやわらかい感性に、洗われる。 -
2017年9月25日(月)にMARUZEN&ジュンク堂書店梅田店にて購入。
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なんて豊かなんだ。
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心が穏やかになる。
今という時を、きちんと見つめることの大切さを思った。
辛いこと、苦しいことの多くを知っている著者が、こんなにも穏やかに綴る言葉の中にある想いの深さを感じた。 -
「眼に見えるだけのものの奥へ」
あとがきのタイトル通り、作者には眼に映る景色の奥に小さな驚きや喜びが見えていたのかな?と。素直な感動が伝わってくる一冊。
写真集だけど文章が楽しい。
個人的に特に好みだったのは「うっかりものの光」「おんなじ表情」「ハトのいねむり」「ブルベリゴン」「ケロケロ浄土」