- Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904497203
作品紹介・あらすじ
会計不正における監査役に期待される役割を平明に解く画期的な手引き。公認会計士と弁護士が会計不正を解明!「会計不正のスキームマップ」によって平時の会計不正の手口を具体化・可視化!「仮説検証アプローチ」によって、不正調査の方法論を詳細に提示!実際に発生した会計不正の事例を詳細に検討!
感想・レビュー・書評
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仮説検証アプローチが、仮説検証ゆえに、なかなか文書化できない点は同感。
それに対して、なんとか手続き化しようと試みてます。
いろんな不正事例を、会計士・弁護士観点で解説加えてくれていますが、まあ、そこは半分どうでもよくって、典型的な業務プロセスをシンプルに把握しているという点を学ぶのがいいんだろうなと思います。
要は、どんな複雑にみえる業務でも(そもそも複雑なこと自体、ほんとに複雑である必要があるのか要検証)、シンプルにその業務プロセスの達成目標を理解し、本質的な部分だけを抽出して理解できるかが監査で重要な最初のステップ。
いまある業務プロセスをそのまま理解しようとすると、とっても大変で、その理解だけにかなりのエネルギーを費やしてしまうので、検証課題とかそっちにエネルギーを割けないのです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
公認会計士の竹村純也先生と弁護士の遠藤元一先生がタッグをくんで、仮説検証アプローチのクイックバージョン、会計不正のスキームマップ、実際事例の分析を通じて、実践的に会計不正問題にどうのぞむかを解くもの。大変勉強になります。
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副題の通り、有事ではなく平時において、会計不正をいかに察知し事前抑制できるか、上場会社での実際の8事例をもとに解説。会計にあまり詳しくない監査役が読者として想定されていますが、我々のように普段から監査やその前提となる内部統制に慣れている者にとっても、業務プロセスをフローの各ステップでリスクを洗い出すやり方とそれに対する統制の記述はよく整理されており、会計士と弁護士という異なる視点での分析解説が参考になりました。分かりやすくするために図表が多用されていましたが、専門外の監査役ほか役員向けなら、後で参照するという目的でもっと図表を増やしてもいいのかなとも。隠れた良書で、オススメです。