風の便り

著者 :
  • 夏葉社
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本棚登録 : 197
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904816363

感想・レビュー・書評

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  • 素敵な本を手に入れてしまった…
    文章の中に感じられる優しさに憧れ、これはどこから来るのだろうと思うと、日々の生活の中から小さな幸せを拾うゆとりが心に持てているか、なのかも知れないなと。

  • 桜の花びらの散る頃にやってきた一冊。静かな夜に、ひっそりと読み終える。穏やかな装丁とやわらかな文章に包まれる心地良さ。誰しもが抱える悩みや想いを飾らぬ言葉で語ってくれ、「これでいいんだ。」と、「こんなに肩肘張らずに生きていくことでいいんだ。」と、教えてくれた。またいつか、ここに戻ってきたい。

  • 「夕張の友に」が素敵だった。装丁もかわいい。

    「好きな人のことを褒めることで生涯を送りたい」
    「君のよさは、ながくともに暮しているうちに、いつか自然にこちらの心に映ってくるような性質のものです」

  • 著者がどんな人かも知らず、久しぶりにジャケ買いです。
    本を開いてびっくりしたのは、イラストを印刷した5センチ四方くらいの紙片が、5か所の扉に糊で張り付けられていたこと。あきらかに手作業ですね。
    モノクロのテキストに、そこだけぽっかり、あたたかい光が射しているような…

  • 借りた本。装丁が美しい。
    好きなフレーズメモ

    夕張の友
    ・好きな人のことを褒めることて生涯を送りたい
    ・僕が君のことを平凡だというのは、最もいい景色は平凡な景色だという意味からです

    私について
    ・人間というのは頑固なもので、たとえ目の上のたん瘤でもそれが自分のものである限りはやがて慈しむようになる。自分の不幸と他人の幸福とどっちがいいかといえば、やはり自分の不幸のほうがいい。取り替える気にはならない。
    ・そして私の人生はまた私にとっては掛替えのないものである。たとえ私の半生がどんなに過誤や汚辱に満ちていようとも。
    ・好きな人は、本当の声を出して話をする人

  • 旅先で思わず手にとってしまい、一目惚れした本
    いつもは荷物になるものは買わないのに

    言葉のひと粒ひと粒がすーっと入ってくる
    言葉ってこんなに綺麗なものなんだって、素直に思った

    どうしようもない気分の時のお守りみたいな本

  • 信頼の夏葉社さんから出る本は必ずチェックして、惹かれたら、買う。そして同じ作者さんで、これまたステキな出版社さんから出てる本を見つけようもんなら、注文する。(『ある靴屋の話』)

    心がふっと温かくなった瞬間を大切にしたり、日々のなにげないやりとりや言葉をかみしめて、思索してみたりすると、気持ちがおだやかになることがある。そんな本たちだった。元気ですか。こちらは元気です。元気じゃないこともありながら、元気です。そんなふうに話しかけてくれているような、お手紙のような。日常の、豊かさ。

  • 好きな人のことを褒めることで生涯を送りたい。

    本当の声を出して話をする人が好き。

  • わかりやすく、刺激的で、何でも二倍速がはやりだけど、その流れについていくのがしんどいときに読みたい一冊。生きることを味わうためには、そこからこぼれ落ちたものに目を向け、耳をすましてみるといい。

    こんな控えめで消えそうな名文を「発掘」してくれた夏葉社さんに感謝。全集も読もうと思う。

  • 表紙や装丁に一目惚れして購入。
    「好きな人のことを褒めることで生涯を送りたい」
    その通りすぎる。

    人生の節目で、何度も読み返すだろうな。

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著者プロフィール

小山 清(こやま・きよし):1911-65年。作家。東京浅草の生まれ。新聞配達などの職についたのち、1940年に太宰治を訪ね、以後師事する。太宰の死後、作家に。著書に『落穂拾い』『小さな町』『犬の生活』『日日の?麭』など。

「2023年 『小さな町・日日の麺麭』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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