ゴールは偶然の産物ではない FCバルセロナ流 世界最強マネジメント

  • アチーブメント出版
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905154594

作品紹介・あらすじ

本書では、我々FCバルセロナや世界の強豪サッカークラブの経営者たちが用いている経営理論について述べる。併せて、それらの実践方法やその成果、そして他のチームがなしえなかった我々FCバルセロナの成功理由についても具体的に解説する。この本を読んで、読者の皆さんに「ゴールは偶然の産物ではない」と確信してもらえたら本望である。

感想・レビュー・書評

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  • 自分が考えている「サッカー×生き方×経営」みたいな部分が言語化されていて非常にためになった。

    サッカーにおけるチームの作り方は、他の場所でのチームの作り方でも同じなのだと思う。まずリーダー。リーダーの任務は「チームから最高の結果を引き出すこと」で、そのために「チームに合ったリーダーシップのスタイルを選択する」。選手たちで考えさせるのか、監督が自ら指揮をとって進めていくのか、チームの成熟度によってとるべきリーダーシップは異なる。これを見て、感じる能力が大事なのだと思う。

    また、チームは人の集まりなので、守るのが得意な選手をFWに置いても最高の結果は引き出せない。そのチーム、個人の特徴が最大限に生かされる最適解を見つけ出すのがリーダーの役目なのだと感じた。

  • 序章 「運」ではない
    第1章 それぞれのフィールド―どんなビジネスで戦っているのか
    第2章 戦略―いかにプレーすべきか
    第3章 勝つためのチーム作り
    第4章 リーダーシップ―ハウス医師、フランク・ライカールト、ジョゼップ・グアルディオラ
    第5章 人材の採用と育成、および報酬のあり方
    第6章 交渉の場での理性と感情
    第7章 イノベーション―科学技術と芸術
    終章 バック・トゥ・ザ・フューチャー

  • 気になるところはあるけど書かれたのが結構前だからそこまでかな
    最新のものを反映していたらもっと楽しいだろうな

  • 以前読んだ「サッカービジネスの基礎知識」にこの本の紹介があったので読んでみました。著者はフェラン店ソリアーノ氏で、FCバルセロナの財政を立て直し、その後マンチェスターシティのCEOになった方。

    感想。
    名著だ。面白いし、勉強になる。サッカービジネスの枠に問わられない、ビジネス書。


    備忘録。
    ・どの業種の経営者たちも、自分の業界は他とは違うと主張する。それは目に見える論理の話。しかし、目に見えない論理を見つけ出し、理解することは、どの業界でも共通する成功に必要な点。あなたが成功するためにも、現行の論理を全て最高すべし。例えば、需要と供給、競争相手他。

    ・どの市場で、どの商品を売るかはとても重要。サッカー市場は、圧倒的ブランドで世界に娯楽を提供するクラブと、収益を上げながら自国での優勝を目指すクラブ(アヤックス、ポルト、リヨン等)、自国でトップデビジョン維持を目指すクラブがある。それぞれ狙う市場と、提供する娯楽が異なる。

    ・選んだ市場で何をするか。テレビ放映されること、グッズを売ること、親善試合も行うこと、ユースを作ること。他国リーグに参加するチームまで作れると尚良い。その時に重要なのは、クラブのポジショニング、ブランドコンセプト。FCバルセロナの場合、ソシオ、カタルーニャ代表、興奮に満ちたサッカー、スター選手などにより、クラブ以上の存在になることを目指したらしい。

    ・ゲームのルールとして、軍資金や収支が回る範囲での選手獲得等があるが、例えば一時のチェルシーなどがルールを無視して選手を買い漁ると、混乱が生じる。当時のチェルシーは赤字垂れ流しだったが、それよりもオーナーがビッグイヤーを優先させていた。

    ・3つの収益源、スタジアム、テレビ放映権、マーケティング。

    ・スタジアムについては、自己保有する投資負担や、収容能力の設定など、難しい点あり。マンチェスターUは、7.6万人のスタジアムが毎回満席。

    ・テレビ放映権のモデルは大きく二つ。所属リーグ全クラブの放映権を一括して販売する(プレミアリーグ。今のJリーグのDAZNもか?)、または各クラブが個別に契約。

    ・マーケティングについて、FCバルセロナはスポンサーの数を減らし絞ることを選択。小口の契約をまとめるのにも大口と変わらぬ経費がかかることが理由。

    ・3つの費用。人件費、償却費、運営費。

    ・MLSはサラリーキャップ制度があり、選手獲得費用が経営を圧迫しない様になっている。

    ・サッカー選手は若くして大金を稼ぐが、その金はクラブには残らない。しかし選手はクラブの主な資産である。

    ・アーセナルのベンゲル監督は、常に一流のスポーツマンとして振舞い、選手と一緒に体を鍛え、飲酒喫煙もしなかった。監督やリーダーのコミットメントは選手に伝播する。

    ・才能とコミットメントのバランスを取ることが大事。才能ある選手を抱え、常にモチベーションを持たせたい。チームは一度何かを成し遂げると、大概モチベーションを維持できない=黄金時代が続かない。

    ・リーダーは、自身の決断の理由をきちんと説明出来るべきだ。その為にはガイドラインが有効。サッカーのマネジメントにおいては給与のガイドライン大切。

    ・交渉においては、いくら準備してもし過ぎるということはない。また、どちらが先に数字を提示するべきか、というのはよくあるシチュエーションだが、本書では買い手が先に提示することを勧めている。ラテン系の文化の方と交渉する時は注意。

    ・組織を束ねる人にとって虚栄心は罪。「私」を「私達」に、「私の」を「私達の」に変え、メンバーの貢献には公の場で感謝を示す。

  • 現在:初刷8000部

  • マンチェスターシティ(CFG)のフィロソフィーを知るために。バルセロナをいかに再生させたかがわかる本。

  • 多くの人々を魅了するサッカーチーム「バルセロナ」。
    数年前までは、マンUやレアルが注目を集めていたが、近年、サッカー界をリードしてきたのは、間違いなくバルセロナだと思う。
    どうしてバルセロナは、低迷していた時代を乗り越えて、再び上昇してこれたのか? それは、マネジメントの成果である。
    本書は、サッカークラブのマネジメントだけでなく、一般企業のマネジメントにも応用できる要素がたくさん書かれている。スポーツマネジメントを学ぼうとしているビジネスマンには、必読の本である。

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