テレビドラマクロニクル 1990→2020
- PLANETS / 第二次惑星開発委員会 (2021年4月23日発売)
- Amazon.co.jp ・本
- / ISBN・EAN: 9784905325178
感想・レビュー・書評
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本著を出版したPLANETSを牽引する宇野常寛さんの「ゼロ年代の想像力」を読んだ時、私は思った。
「カルチャーとは良くも悪くも時代を反映したもので、一定層の支持を得てトレンドとなる作品は、
多かれ少なかれ世間の一定数の人々の欲望を満たす要素を持っているんだ」と。
そして本著を読んで改めてそれを感じることとなった。
90年代以降のドラマを批評し総括する試み。
トピックスとして重要なドラマについて描かれているのは勿論、その背景にある時代の空気、時代によって生まれる作り手の想像力についても、様々な視点から考察されている。文化批評としてもとても、とても面白かった。
野島伸司、堤幸彦、宮藤官九郎。
どれも聞いたこと、あるいは観たことのある作品ばかりで、特に宮藤官九郎(クドカン)は私も大好きな作家なので、私の「面白い」「この作品好き」と感じたその面白さの要素が言語化されて(私はうまく言語化できないことも多いので)、カタルシスを感じることも多かった。
未視聴のもので観てみたい作品や、視聴済みで見返したくなった作品も多数。
(とりあえず、途中で止まってしまった「いだてん」と、冷めた気持ちでキャスティングをみていた「映像研には手を出すな」は近々観たい。)
いやードラマって面白い。
そして変化し続ける世の中でドラマや映像コンテンツが今後どう変わっていくのか、私なりの考察をしながら見守っていきたい。 -
メモ
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読売新聞2021620掲載