- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784906905003
作品紹介・あらすじ
美しい月の写真と、美しい日本の詩歌を織りまぜてつづる、月の名前400語。辞典では味わえない奥深さ。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
月見る月はこの月の月
月のあらゆることを写真集にして面白い。
高橋順子は夫車折長吉を早くに亡くしお気の毒。
2023.3.8 -
題名からしてまさに探していた本に出会ったと思った。古くから我々の文化に深く根ざしている月の情景。和歌や俳句などで数多く読まれている。そんな文学的表現を一同に集めて本にしたのがこれ。でも実際に手に取ってみると、食べ放題バイキングに行った感じで食傷気味。言葉の羅列みたいな感じで充分に風情を味わえなかった。想像を絶する労力で集めたであろう表現の数々なのだが、残念!
-
美しい月の写真、月に関するさまざまな言葉、そして詩歌。
読み物としてとても面白かった。
月は暦に関わるだけではなく、人に例えられたり、女性のバイオリズムに例えられることも。
気がつけば空に浮かぶ銀の皿。
古来より親しまれたり、神格化されていた月は、季節によっても、天候によっても、さまざまな姿に変わる。
改めてその多様な変化の様子を、言葉から感じることができた。
語源や竹取物語との絡みなど、ちょっとしたエッセイとしても楽しめた。
言葉を眺めるだけで、その凛とした美しさを心に浮かべることができる。
同じ月でも見方が変われば言葉も変わり、昔の人の発想と、言葉の美しさに惚れ惚れとした。
寝待ち月とか、立ち待ち月とか、月と人の関係を表したような言葉が好き。
以前同じシリーズを買って読んだことがあるが、前のシリーズも読み直したくなった。 -
月の呼び名がこんなにあるとは恐れ入ります……
最初から読んでいくのも、さくいんから気になる月の名前の頁にいくのも愉しい。 -
月の名前のほかに、月を題材にした俳句や和歌、著者による詩とエッセイ、美しい写真が散りばめられた本。
特に印象深かったのは、「有明月」。
国語の授業で習った和歌では、決まり文句のように頻出する上、恋人への恨みがましさや別れの切なさが歌われるので、うんざりしていた。
しかし今改めて解説を読むと、心に沁みる。異名の数をとっても群を抜いており、古代の人が特別な想いを託してきた言葉だとわかる。
月の名前は、月そのものの美しさや季節の風物詩から名付けられたものが多いようだが、「有明月」は、月の姿よりも人の心情の方に思いが至る。
ちなみに、2017年の中秋の名月は、10月4日(水)とのこと。 -
満月とか三日月とかはよく使っていますが、十六夜、立待月、居待月、臥待月、月は名前を変え、人々に愛されてきたことがよくわかります。
月にまつわる話、エッセイ、そして、句や短歌など、とても楽しめます -
こんなにも月の表現があるのかと気づかせてくれる1冊。改めて表現力の希薄さを痛感した。素敵な写真とあわせ、月の魅力をたっぷりと味わえる本でした。