昭和の東京 1 新宿区 (加藤嶺夫写真全集)

著者 :
  • デコ
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906905010

作品紹介・あらすじ

淀橋浄水場、都電新宿駅前電停、早大安部球場、歌舞伎町の新内流し、戸山ハイツ、新宿2丁目赤線跡、安兵衛湯(早稲田)、日活オスカー、旧戸山原練兵場跡、同潤会江戸川アパートメント、明治神宮水泳場、四谷見附小売市場…"消えた街角"の貴重な記録。

感想・レビュー・書評

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  • 今年の神田古書祭りで購入、新宿区、台東区、千代田区を購入しました。
    このシリーズは凄いです。写真家 加藤嶺夫氏の昭和の東京の姿、すごい郷愁と思い出を感じ大切にしたい作品?です。

  • クルマが古い。やっぱり、昭和は味があって、懐かしくて、良い。戻りたいとは思わないけど。

  • 子供の頃、東京の西多摩に住んでいた者にとっては、当時新宿が一番近い都会だった。

    渋谷には、母方の両親が住んでいたので、度々行くことはあったけれど、新宿か吉祥寺で乗り換えなければならなかったし、池袋はもちろん、地下鉄を経由して行かなければならない、東京や上野や銀座などは、だいぶあと、高校生か、御茶ノ水にあった大学に通うようになってから、行き出した。

    それでも新宿に行くのは、誕生日とかクリスマスとかに、小田急や京王、あるいは三越、伊勢丹で、親に何か買ってもらい、そのあとでデパートの食堂で食事をするときぐらいか、春休み、夏休み、正月に封切り映画を観に行く時ぐらいで、そう何回も行くようなところではなかった。

    映画は何をみたか、忘れたが、たしか小中学生時代、昭和50年代に全盛だったパニック映画を見に行った記憶がある。「タワーリング・インフェルノ」とか「カサンドラ・クロス」とか。今のようにシネコンではなく、もちろん単館上映。どこで観たかも覚えていないが、封切り初日の初回を観るため、青梅の田舎から、始発の青梅線、中央線と乗り継いで、何回か出かけていったことを思い出した。長蛇の列がさばききれなくて、映画館の非常階段に並ばされていたと思う。余談だが、映画を観たあとにいつも寄ったのが、紀伊國屋書店の本店。2階の帝都無線があり、3階には喫茶店もあった。地下の食堂街もすっかり模様替えしてしまったけれど、今もあるスパゲッティ屋「ジンジン」は、昔のほうが断然良かった。いまは学生アルバイト風な兄ちゃんがやっつけ仕事をしているが、学生のころには、如何にも職人といった風の調理人が、きちっとした仕事をしていた。

    この巻に収録されているのは、昭和40年代全般から平成ヒトケタにかけての歌舞伎町、ゴールデン街、旧赤線(新宿二丁目)、新宿駅西口、大久保、高田馬場、落合、早稲田、飯田橋、神楽坂、市ヶ谷、四ツ谷、信濃町。平成時代のもあるが、あくまでも印象として「昭和」の風情を感じさせる写真を収録している。個人的に風景として、懐かしく思うのは、先に上げた歌舞伎町の映画館街、新宿西口、高田馬場(予備校に通った)、飯田橋(父親が長らく入院していた警察病院があった)。「そういえば、あったなぁ」と思い出したのは、西口のションベン横丁、南口の近くの甲州街道に通じる階段と公衆便所。

    それぞれの場所が、昔と今とでは全く変わってしまったところもあるし、いやいやまだまだ、昔の雰囲気がそこはかとなく、残っているところもある。ただ言えるのは、新宿のもつ猥雑さ、混沌さは、建物が新しくなり風景が一新しても、変わりない。

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著者プロフィール

1929年(昭和4年)東京生まれ。出版社勤務のかたわら東京を散策し、新聞紙上にルポルタージュを執筆。著書に『東京 消えた街角』『 東京 懐しの街角 』『 東京の消えた風景 』がある。2004年没。

「2017年 『東京 消えた街角』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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