- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907108779
作品紹介・あらすじ
1982年 ボローニャ国際児童図書展エルバ賞 受賞。
世界中で13カ国語に翻訳され、全世界で700万部を売り上げたロングセラー
小さなねずみたちの美しく素朴で、心豊かな田園生活を描いた珠玉の名作の大判絵本シリーズ第1弾!
ある美しい春の日がウィルフレッドの誕生日。とびっきりの内緒のプレゼントは、野ばらの村のねずみたちみんなが招待されたピクニックです。重いバスケットのフタを開けると、中には、みんなからのプレゼントがぎっしりつまっていました。
感想・レビュー・書評
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大人好みの絵本かなと思っていたが、娘は気に入ったみたいで良かった。
シルバニアファミリーやこえだちゃんハウス好きにはたまらない、木のお家の細密な断面図。
素敵な家具やファブリック、ぎっしりと描きこまれた食器、雑貨、食べ物……うーん!目が楽しい!
スミレの砂糖づけ、キイチゴのワイン、ヘーゼルナッツのケーキ、サクラソウのプディング…口にするだけで幸せになれそうな食べ物の名前もいっぱい。
やんちゃなネズミの坊や、ウィルフレッドのお誕生日パーティーを兼ねたピクニック計画にまつわるあれやこれや。
雪まつりの巻では、やんちゃどころではない粗野な振る舞いが目につくウィルフレッドだけど、こちらのお話ではしおらしい頑張りを見せている。
ドタバタ劇と言ってもよいストーリーだとは思うけれど、素敵な木のお家で優雅に暮らすネズミ達の村のおはなしなので、終始ゆった~り、のんび~り品の良い趣。
家々の間取りや位置関係の説明が多く、登場人物たち一人ひとりの行動も丁寧に描写されているので、最初は退屈に感じる子もいるかも?
とっつきやすくはないが、奥には豊かで居心地良い世界が広がっていそうな絵本シリーズ。日常のせかせかしがちなテンポ感をリセットして、独特のゆったりとした時の流れを楽しんで読むことができれば、長く深く楽しめるシリーズになりそう。
野ばらの村の住人たちへの愛着を深めるには、他の巻含めてもう少し読み込む必要がありそうだ。
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なんて精密な絵で、優しくて、暖かいお話でしょう。読みながら、穏やかな気持ちになります。
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絵がとても繊細で、光や風まで感じるほどに美しい。
植物もよく観察されていて、もしイギリスへ行くことがあればここに描かれている花を見つけてみたい。
今回は図書館で読んだけど、ぜひとも買いたいと思った。
同じねずみが主人公のお話は日本のいわむらかずおの「14匹シリーズ」があるが、あちらの植物が身近で日本らしいものであるのに対し、こちらはいかにもイギリスらしい風景で、行ったことのない国への憧れも膨らみわくわくした。
どちらが良いという話ではなく、それぞれがその国らしさが出ていて見比べていてとても楽しい。
ちなみに、二作の違いを一番感じたのは土の臭いだ。
いわむらかずお作の方は湿った土の臭いを終始感じ、こちらのジル・バークレム作では乾燥していてカサカサした感じがした。 -
良かった
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野ばらの村春のお話。細かい書き込みがとてもきれい。春らしくうきうきするおはなし。