野ばらの村のピクニック (野ばらの村の物語シリーズ)

  • 出版ワークス
4.04
  • (10)
  • (8)
  • (9)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 160
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907108779

作品紹介・あらすじ

1982年 ボローニャ国際児童図書展エルバ賞 受賞。
世界中で13カ国語に翻訳され、全世界で700万部を売り上げたロングセラー

小さなねずみたちの美しく素朴で、心豊かな田園生活を描いた珠玉の名作の大判絵本シリーズ第1弾!

ある美しい春の日がウィルフレッドの誕生日。とびっきりの内緒のプレゼントは、野ばらの村のねずみたちみんなが招待されたピクニックです。重いバスケットのフタを開けると、中には、みんなからのプレゼントがぎっしりつまっていました。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大人好みの絵本かなと思っていたが、娘は気に入ったみたいで良かった。


    シルバニアファミリーやこえだちゃんハウス好きにはたまらない、木のお家の細密な断面図。
    素敵な家具やファブリック、ぎっしりと描きこまれた食器、雑貨、食べ物……うーん!目が楽しい!

    スミレの砂糖づけ、キイチゴのワイン、ヘーゼルナッツのケーキ、サクラソウのプディング…口にするだけで幸せになれそうな食べ物の名前もいっぱい。

    やんちゃなネズミの坊や、ウィルフレッドのお誕生日パーティーを兼ねたピクニック計画にまつわるあれやこれや。
    雪まつりの巻では、やんちゃどころではない粗野な振る舞いが目につくウィルフレッドだけど、こちらのお話ではしおらしい頑張りを見せている。

    ドタバタ劇と言ってもよいストーリーだとは思うけれど、素敵な木のお家で優雅に暮らすネズミ達の村のおはなしなので、終始ゆった~り、のんび~り品の良い趣。
    家々の間取りや位置関係の説明が多く、登場人物たち一人ひとりの行動も丁寧に描写されているので、最初は退屈に感じる子もいるかも?


    とっつきやすくはないが、奥には豊かで居心地良い世界が広がっていそうな絵本シリーズ。日常のせかせかしがちなテンポ感をリセットして、独特のゆったりとした時の流れを楽しんで読むことができれば、長く深く楽しめるシリーズになりそう。
    野ばらの村の住人たちへの愛着を深めるには、他の巻含めてもう少し読み込む必要がありそうだ。


  • なんて精密な絵で、優しくて、暖かいお話でしょう。読みながら、穏やかな気持ちになります。

  • 絵がとても繊細で、光や風まで感じるほどに美しい。
    植物もよく観察されていて、もしイギリスへ行くことがあればここに描かれている花を見つけてみたい。
    今回は図書館で読んだけど、ぜひとも買いたいと思った。

    同じねずみが主人公のお話は日本のいわむらかずおの「14匹シリーズ」があるが、あちらの植物が身近で日本らしいものであるのに対し、こちらはいかにもイギリスらしい風景で、行ったことのない国への憧れも膨らみわくわくした。
    どちらが良いという話ではなく、それぞれがその国らしさが出ていて見比べていてとても楽しい。

    ちなみに、二作の違いを一番感じたのは土の臭いだ。
    いわむらかずお作の方は湿った土の臭いを終始感じ、こちらのジル・バークレム作では乾燥していてカサカサした感じがした。

  • 原題 Brambly Hedge:Spring Story
    by Jill Barklem 1980

    小宮由 訳 2021

    作者の言葉から
    イギリス、エピング生まれで、大学時代の通学の地下鉄が苦痛だった
    その中で空想した、野ばら村は理想郷であり、心の中にずっとあった
    ねずみを観察し、絵とメモをとり、写真を使って
    本を書き上げた
    1冊に2年かかった
    心の目にうつるものを紙に描きうつすことは、チョウをつかまえるようなもので、つかまえたと思ったら、すぐにどこかへ飛んでいってしまいます。
    結局のところわたしは、野ばら村を実在するものとして記録するために、ここにいるのだろうと思うのです。

    ウィルフレッドの誕生日

    両親からプレゼントをぶんどったウィルフレッドはもらった縦笛を外の階段で吹いていた

    となりの木の野リンゴ荘ちはアップルおばさんとおじさん
    おじさんはウィルフレッドの縦笛をきいて、きりかぶぐらへ誘う

    そこで誕生日のことをしると

    ひみつの誕生日ピクニックを計画

    カシの木やかたのむすめのデイジィと森ねずみ男爵を提案
    カリカリおばさんがバースデーケーキ

    ニワトコ荘のバジル(きりかぶぐらのワイン番)
    花びらワイン

    シデの木の家トードフラックスさん(ウィルフレッドのパパ)

    草むらの家の野ねずみじいさん

    サンザシ丘のアイブライトおばさん
    砂糖漬け

    サンザシの家のはたおりねずみのリリィとフラックス
    しきもの

    チーズ小屋のポピー・アイブライト
    チーズ

    粉ひき小屋のダスティ・ダックウッド
    パン

    クローバー粉、ハチミツ、キイチゴのワイン、ケシの実

    バースデーケーキはヘーゼルナッツケーキにピンク色のクリームのかざり
    アップルおばさんはサクラソウのプディング


    食べ終わったらブルーベルのかげでひるね
    サクラソウの中でかくれんぼ

  • 良かった

  • 野ばらの村春のお話。細かい書き込みがとてもきれい。春らしくうきうきするおはなし。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

ジル・バークレム(1951-2017)
1951年、イギリス・エセックス州エピングの森の近くで生まれ、自然
に囲まれた幼少期を過ごす。13歳の時に網膜剥離を患い、スケッチや
読書に没頭するようになる。ロンドンのセント・マーチンズ美術学院に
通うなかで、「野ばらの村」の世界観が生まれ、1980年に最初の4冊が
シリーズとして出版。その後、13 ヶ国語に翻訳され世界的な大ヒット
となる。1982年、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞 。

「2022年 『野ばらの村の物語 アドベンチャーシリーズセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジル・バークレムの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
たかどのほうこ
石井 睦美
イザベル・シムレ...
なかの ひろたか
石井 睦美
田中清代
鈴木 のりたけ
ポール・フライシ...
ユリー・シュルヴ...
イザベル・シムレ...
ばーじにあ・りー...
柴田 ケイコ
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×