- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909355317
作品紹介・あらすじ
岩壁の向こう側―翼と引き換えにささやかな安定を得た宇井優香。ふとした会話が濁らせていた山の気配を呼び起こし、4年ぶりの登山を決意する。
クライミングジム・シンデレラ―夫とは何もかも合わないが、それ以外は恵まれている。専業主婦の二階敏子は、今のルートが修復できないものだと気づき、かぼちゃ色のアウディを走らせる。
幻の縦走計画―普通すぎる自分にコンプレックスを抱える見方めぐみ。公私ともにやりがいを見出し、自らの力で道を切り拓こうと歩みはじめたそのとき、自身の体の変化を感じ取る。
ザイル・パートナー―「恋以外には図々しい年頃」と自分を諭す志村千穂。クライミングに情熱を燃やす亨に思いを寄せるなか、後輩から予期せぬプロポーズを受ける。
母がいた八ヶ岳―物心つく前に母を亡くした後藤六実。二十歳を前に、未来に向けて薄情になる覚悟を決めた六実は、遺されたウェアを身に付け、母の命を奪った山へ向かう。
感想・レビュー・書評
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山登りに興味を持ち始めた若い女子からベテラン女子におすすめ。さまざまな感情が共感できて読みやすかったです。
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いかにもな女性の人生話。
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山ガールの謳歌の類かなと思って手に取ったけど、山と日常が交差し、各章独立したお話かと思いきや、ゆるゆるとつながり、日常の雑念激しく、山がリセットしてくれる味わい深いお話でした。
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鈴木みきさんの山登りエッセイを読んだことがあったので、小説を書かれたと知って読んでみた。普通に(いい意味で)面白かったので、すごいなと思った。テーマは「山」ではなくても、面白い小説がこれからもどんどん書ける方ではないだろうか。
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2022年8月
わたしは鈴木みきさんの山のエッセイ漫画のファンなので手に取ったが、この小説も本当によかった。
自分の抱えているモヤモヤをちょっと気合いを入れて一度直視すると、気持ちや考えが整理されて、少し楽になる感じ。