森のささやきの標本室

  • エイアンドエフ (2022年6月13日発売)
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感想 : 8
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本 ・本 (64ページ) / ISBN・EAN: 9784909355324

作品紹介・あらすじ

森の音が標本にされちゃった!?

鳥のさえずり、小川のせせらぎ、
木々のざわめき、草花のそよぎ……。
自然がもたらすギフトを愛する、すべての人たちへ。

感想・レビュー・書評

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  • たなか鮎子さんの絵本ですね。

     りりは、図書館で『森のずかん』という本を読んでいました。
     「なんて うつくしいのかしら」
     さらに ページを めくると、こんどは さまざまな 森の音が ていねいに しるされています。

     森の かなでる音が きこえてくるようです。

     そのとき。
           おーーーい………
     かすかな声が きこえました。

     気のせいかしら?
     りりはが ページを めくろうとすると………
           おーーーーーい
     またです。

     まさか、この本のなか?

     目をこらすと、木のむこうから
     小さな女の子が こちらを みつめています。

     「わたしは、こだま。弟の、ことはと はぐれてしまったの」
     女の子は、なみだ声で いいました。
     「かくれんぼを していたら、きゅうに すべての音が すいとられるように 消えてしまったの。
    気がつくと 弟も いなくなっていて、
    さがしても さがしても みつからないの」

     「まあ、たいへんだわ」

     「いっしょに さがしてくれる?」

     こうして、りりは、読んでいた本の なかに……

     こだまと いっしょに 森の音と 弟を さがしに
    ふかい霧のたちこめる 森へはいります。

     素敵なメルヘンに、ワクワクしながらページをめくります。
     絵も、詩情豊かで美しい自然の調べが聴こえてくるように感じます。
     絵本ですが、童話を読むようなロマンと想像力を掻き立てられるのが心地好いですね(=^ェ^=)

  • 『森のささやきの標本室』
    たなか鮎子

    たなか鮎子さん、福岡県生まれ、宮城県に育つ。
    ロンドン芸術大学チェルシー校大学院修了、2000年ボローニャ国際児童書展の絵本原画展入選、フランス・パリ在住、おもな作品に『ふしぎなかさやさん』『クリスマスマーケットのふしぎなよる』『あきねこ』など、書籍装画に『1リットルの涙』『数学ガール』などがある。

    本を手に取ると、ちょっとふしぎなタイトルに、瓶の中に森があり、瓶の口から流れ漂う樹々が裏表紙まで続いています。そして、瓶に寄り添い耳を澄ましている女の子と不思議な女の子が♪♪

    (あらすじ)
    図書館で目にとまった『森のずかん』、
    その本を開くと本の中から声が聞こえてきて__

    こだまと名のる女の子に呼ばれて、本の森へ誘われます。そして一緒に、“いなくなった弟のことはと、消えてしまった森の音“を探しに出かけます__

    グリーンやブルーを基調とした、物語のような絵本です。オシャレで美しいイラストと、詩のような本の森の世界が広がっています♪
    図書館には、素敵な出会いが待っているかもしれませんね。(*´︶`*)

    ***********************
    ちょっぴり背伸びをしたい小学生の女の子や、絵を学びたい中学生以上のお子さんにもお薦めしたくなる絵本でした。
    (カレンダーやポストカードにしたくなる、オシャレで素敵な本でした。ひだまりトマトさん、ありがとうございました。(*´︶`*))

    • ひだまりトマトさん
      メメさん、おはようございますm(_ _)m
      いつもありがとうございます(*’ー’*)ノ
      メメさんの言われるように、たなか鮎子さんの絵は、とて...
      メメさん、おはようございますm(_ _)m
      いつもありがとうございます(*’ー’*)ノ
      メメさんの言われるように、たなか鮎子さんの絵は、とてもチャーミングで、リズム感があって飾りたいくらいです(笑)
      この絵本のように、大人が読んでも楽しめる作品は、嬉しいですね♪

      こちらは、朝から雨模様で、気温は二十二度なので比較的過ごしやすそうです(´ー`).。*・゚゚
      今日も一日元気に過ごしましょう(^_^)v
      良い一日になりますように………(’-’*)♪
      2025/05/24
  • 開きたい!と思わずにはいられない表紙の絵とタイトル!
    絵にすいこまれながらどんどん読んじゃう。森の音たちはどこに?弟くんはどこへ?
    森に行って、目を閉じて音や空気に触れにいきたくなる一冊でした。

  • 図書館で読んでいた本の中から、かすかな声が聞こえてきました

    こだまという女の子が、ことはという弟とはぐれて探しているのです
    いっしょに探すというと、本の森の中に招待されました

    賑やかだったはずの森は、静まりかえり音がしません
    声に出した音が流れていくのを追っていくと…?

    〇霧の精、四季の精が出てくる
    音のない寂しさを安らぎに
    〇美しい色づかい
    〇音の標本室がすてきだ
    〇四季の精たちの場面が好き
    〇ヨーロッパの森の過ごし方

  • かわいい絵と不思議なタイトルにひかれて読んでみました。少し読み進めるとぱっとページを開いた瞬間森の中にいるような感覚にさせてくれる色彩が素敵です。
    またさらに読み進めると、春の精の登場シーンも華やかで素敵でした。
    春の精が素敵すぎて、夏の精がちょっとピンとこなかったのと、他の妖精の登場シーンも見開き使ってくれてもいいのにな、と思って星4つにしましたが、森の様々な音だけでなく、霧や静けさも描かれていて、素敵な絵本だと思いました。

  • なんてことないけど素敵なお話。

  • 子ども用の絵本ですが、挿絵も表現も素敵でした。オノマトペも楽しかったです。

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著者プロフィール

絵本作家、イラストレーター。ピコグラフィカパブリッシング&デザイン主宰。1972年生まれ。ベルリン在住。 ロンドン芸術大学チェルシー校大学院修了。2000年ボローニャ国際児童図書展の絵本原画展入選。主な絵本に『かいぶつトロルのまほうのおしろ』(アリス館刊)、『フィオーラとふこうのまじょ』(講談社刊)など。

「2018年 『愛の本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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