- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909394415
作品紹介・あらすじ
7万部突破!大人気コミックエッセイ『今日の人生』から3年半。
益田ミリの最高傑作が今秋誕生!
書き下ろし漫画「今日の人生 ポーランドごはん」を収録。
感想・レビュー・書評
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人生とは1日の積み重ね。その日その日のできごとや気持ちが私の人生を作っていく。
益田ミリさんの日々の思いを綴るエッセイマンガ。第2巻。
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本巻で描かれるのは、2017 〜 2020年の4年間の日々です。
読んでいて特徴的だと思ったのは、年齢に対する益田さんの意識が、前作よりも色濃く出始めたということです。
アラフィフとなった益田さんに、自身の年齢を実感するようなことが少なからずあったのでしょう。小学生や中学生、華やいだ世代の女性に向ける益田さんの優しい目が印象的でした。
2020年のコロナ禍の日々についての描写も心に残っています。
「人生が終わっても」「私が消えてなくなっても」など、死というものについてふと考えてしまったりする益田さんの気持ちはよくわかります。
そして、帰省したくてもできない益田さんが、大阪のお母さんとスカイプで言葉を交わす話には、特にじわっと感じるものがありました。都心で暮らす益田さんの思いが伝わってきます。
また、それまでの益田さんはネタ集めも兼ねてか頻繁にカフェを訪れ、近くのテーブルから漏れ聞こえる会話に耳を傾けていたのに、コロナ禍でそれもままならなくなったようでした。生活のペースが変わる大変さは、もしかしたらフリーランスの方が大きいかも知れないと思いました。
益田さんの年齢的な感慨やコロナ禍という社会背景があり、少ししんみりする描写が印象的な2巻でした。 -
「今日の人生」の続編。「世界がどんなに変わっても」という副題は、コロナ禍のことを指しているのかなと勝手に納得。
今回も、カフェや電車で近くにいる人の会話が耳に入ったときの感想に、そうだよねーと思ったり、ミリさんの反応にちょっと癒されたりしながら、あっという間に読了。 -
益田ミリさんの漫画初めて読みました(エッセイというイメージだったので)。
心と体が疲れていましたー。そんなとき、ある棚から私を手招くこの本。このタイミングでの出会いがあるからうれしい。四コマの四個目でククッと笑え、読みが止まらなくなり、気づいたら深い人生感に入り込んでいた。
人間観察しているミリさんの心の声、そうそう、わかる~と共感することしきり。
ありふれたことや、過ぎ去った日々、それらがどれだけ尊かったか、幸せだったか、再確認する気持ちになりました。同じものを見て美しいと感じる心、些細なことで幸せを引っぱり出す力はあったほうがいい。
因みに最近私も、小さい頃好きだったお菓子を食べ懐かしんでいます。これも小さな幸せだったんですね。
今日はついてないなとか、今日ラッキーかもとか、そうか、一日ごとと考えれば、そういう日もあるって思えるんだな(この歳になり、今更ながら自分に言い聞かせました)。
コロナ渦になり、人と会うときはマスクごしだけど、それでも笑っていた方がいい。 -
毎回「コレコレ」と言ったフレーズを発見できる益田ミリさんの本。
「今日の人生」の続本があると知ったので、読んでみました。
コロナも遠い昔に変わりつつありますね。
マスクつけてる人を街で見かけますが、必要に迫られてって感じではないですよね。自己判断でつけている感じ。
コロナを機に微妙に変化した日常も描かれていて、「言われてみれば」と我に返りました。
文中で気になったフレーズがいくつかありましたので、ご紹介を。
”その日は大事な予定がある
予定がない
という大事な予定”(抜粋)
予定がない日。
独身時代(言い方古い?)は有り余るほどあったのだけど、それははるか昔のこととなってしまいました。
懐かしい。
今は予定がない日ってあるのだろうか。
有休とるのも何かの用事(大抵は子ども関係)があるからとるのだし、ゴールデンウィーク、年末年始の休暇も予定がない日はない。何かしら予定が入っている。
”予定がない日”を探す方が大変。
一年で1日あるかないか。
情緒を感じる言葉だと思いました。
そして、もう一つ。
”とりあえず
いい人に見られるポジションに
いようよ”(抜粋)
言葉に出したことがないのですが、今の会社ではこのポジションでいられるように装っています。笑
最低限、人に不快感を与えないよう言動に注意する。
これを守るだけでも、いい人ポジションに近いところにはいられるんじゃないかと思う、今日の人生。 -
最近たてつづけに長編小説読んで
とても面白かったんだけど、そのせいで
ちょっと疲れていたのかなあと気づきました。
この本は日常のなんでもないことを漫画にしているので
ほっとしたっていうか。
ミリさんて、よくカフェ行くんですね。
世のなかの人ってみんな、こんなもの?
私は全く入らないもので、へぇーって。
もしかしたらミリさんはネタを拾うために
カフェに行っているのかなとも思いました。
でも読み進めていくと、本当にカフェが好きなんだなあって。
コロナで我慢しているのがかわいそうでした。
(私だって、この先オンライン忘年会だけです。)
それから、タブッキの『インド夜想曲』のことが書かれていて、「これ須賀敦子さんの訳で、ずっと読みたかったんだ」と思い出しました。
いつか時間をとって読みたい。 -
2017年からの4年分の『今日の人生』がまとめられた作品。2018年の『今日の人生』で、金曜日の午後2時過ぎに仕事が終わったあと、急に思い付いて三泊の函館旅行に行ける身軽さを、とても羨ましく感じた。この作品では、著者のアクティブな面がいろいろ見られた。
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毎日が同じ繰り返しでつまらないと思っていたけど、日常をよーく観察すると幸せなことや、昨日とは違う何かがあることを教えてくれた一冊。
いわた書店の一万円選書の中から読了。小説かと思っていたら、4コマ漫画みたいな可愛いイラストと短い文だった。気楽に読めるところも良かったな。 -
益田さんはいつも通りすがりの人たちの会話やこぼれた言葉をよく聞いているなぁと感心させられます。そこが「作家」故なのでしょうけれど、そのチョイスというか心にとまるあり様というかにセンスを感じます。
大阪弁なのがまたいいのかも。何でもない日常がこうして書き留められ「今日の人生」という言葉で括られるとすごく特別に感じられるのが不思議。そういう感性で生きたいものだと思いますね。
それにしてもところどころにある微妙なオッチョコチョイも結構ツボ。「折る害」に大爆笑しました。何のことやらと思った方はぜひ手にとって見てほしいです。
おはようございます。コメントありがとうございました。
ささやかなものに対してでも、益田さんの反応には思わず共感してし...
おはようございます。コメントありがとうございました。
ささやかなものに対してでも、益田さんの反応には思わず共感してしまいますよね。自分も感じていたことをことば(と絵)にしてもらえると、何か励まされているような気持ちになります。
だから益田ミリさんの感性に触れていたくなることが、私には時々あります。
気取ることも衒うこともなく、素直に表現されるその日の思い。読むうちに気持ちがゆったりと落ち着いてくるので、お気に入りの作品です。
返信が遅くなってごめんなさい。これからもよろしくお願いします。