ちゃぶ台8 ミシマ社創業15周年記念号 特集:「さびしい」が、ひっくり返る (生活者のための総合雑誌)

制作 : ミシマ社 
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909394606

作品紹介・あらすじ

「さびしい」が、ひっくり返る をテーマに、
土井善晴(随筆)、津村記久子(エッセイ)、齋藤陽道(フォトエッセイ)、三好愛(絵と言葉)、斉藤倫(創作)、益田ミリ・・・など、豪華著者陣が寄稿!
いま、私の「さびしい」が、足元から変わっていく。


特集:アナキズムでよりよく生きる
・松村圭一郎×村瀨孝生(対談)「弱さとアナキズム」
・藤原辰史(論考)「民論〈序〉――タミは「戦う」前に「生活」している」
・工藤律子(ルポ)「スペインからの声 「つながり」の市民運動は、パンデミック下でどうなった?」
生活者のための、新しい運動のかたち。


他にも、珠玉の読み物が集結!!
滝口悠生(書き下ろし小説)、寄藤文平(絵と言葉「未来の描き方」続編)、榎本俊二(漫画)、中村明珍(エッセイ)、内田健太郎(聞き書き)、須山奈津希(絵と言葉)、「面白い本屋さん」紹介コーナー・・・など。


*<「さびしい」が、ひっくり返る>に寄せて
 ちゃぶ台返しという言葉があるが、実際にするものではない。してはいけないと思う。家庭でそんなことをすれば、起死回生の関係回復より、崩壊が訪れる確率がずっと高くなる。仕事の現場でも、あの人のちゃぶ台返しのおかげで成功した、などとしばしば耳にするが、それは、ちゃぶ台返しというより、適切な軌道修正と言うのが正確だ。
 ただ、気分はわかる。長引く行動の自粛。先行きの見えない商売。ストレス発散もままならぬ日々。鬱屈とするのももっとも。あらゆるものを台に載せ、全てを投げ打ってしまいたい。そうして、0から再出発したい・・・。
 とはいえ、実際にストレスやら理不尽さからくる怒りを載せて爆発させると、自分たちが傷ついてしまう。一度や二度では済まないほどに怒る材料はあるわけで、身がもたないだろう。
 では何をひっくり返す? と考えたとき、「さびしい」が脳裏に浮かんだ。
 理由は簡単。なんともいえず、さびしいのだ。仕事であれ日常生活の中であれ、人と会うことや接触が圧倒的に減った。そうして、だんだんとさびしさが募っていっている。いや、さびしくなったわけではない。生きることはもともとさびしいもの。それに気づかずにいただけかもしれない。いずれにせよ、確かにさびしいはある。
 その「さびしい」を、ひっくり返したい。
 本号では、尊敬してやまない書き手の方々に、さまざまな「さびしい」を載っけてもらい、ひっくり返してもらうことにした。そうしてみると、どんなことが起こるだろうか?
 想像するだけでワクワクしてくる。もう、すでに、「さびしい」が自分から去った気さえしてきた。
――本誌編集長 三島邦弘

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    https://www.mishimaga.com/books/monthly-chabudai/003740.html

    株式会社ミシマ社 | ちゃぶ台8 | 原点回帰の出版社、おもしろ、楽しく!
    https://mishimasha.com/books/chabudai08.html

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著者プロフィール

編:ミシマ社
「原点回帰の出版社」として、2006年10月に創業。現在メンバーは10名。東京・自由が丘、京都府京都市の二拠点で、「一冊入魂」の出版活動を展開中。2016年、創刊した雑誌『ちゃぶ台』では「台割をつくらない雑誌づくり」に挑んだ。

そんなミシマ社と、同じ京都を拠点に活動する劇団「ヨーロッパ企画」が出会い、
おもろいことをしよう!といってできたのが本書である。

<ヨーロッパ企画とは>
劇団であり、企画集団。旗揚げは1998年。一貫してコメディを上演し続けている。
舞台のほかにも映像やイベント、その他活動は多岐にわたる。
表方と裏方がシームレスで、けっこう何でも作ってしまうのが特徴。

「2016年 『ヨーロッパ企画の本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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