気のはなし 科学と神秘のはざまを解く

著者 :
  • ミシマ社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909394620

作品紹介・あらすじ

怪しくない、難しくない、抜群におもしろい!
人気鍼灸師が中国の古典から現代科学の知見までを用いて解説。
誰もが気になる気の世界が、ついにわかる!?

ミシマ社創業15周年記念企画

「気」という文字の起源、孔子・荘子・老子・孟子の考えた「気」、易や風水の「気」、東洋医学の「気」、科学の「気」、日常の「気」、武術の「気」、鬱と「気」…etc.

鍼灸師として、「科学の目で見た解剖学・生理学ベースの治療」と「なんだかわからないけれど効く治療」を絶妙なバランス感覚で扱う著者だからこそ書けた、広大で多種多彩な「気」の世界!!

本書を読むと、理屈だけではわからない「気」の世界を理解し、東洋医学や養生をより深く捉え実践できるようになります。

感想・レビュー・書評

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  • コロナ禍の数年、ちょっと具合が悪くなると、「いやいや、病は気から」と自分に言い聞かせ、人からもよく言われた。そんな時、本書のタイトルが飛び込んできた。とはいえ、本書で扱っているのは、「気の持ちよう」の「気」ではなく、「気功」などのミエナイチカラ、「気」である。

    ポップな装丁に、くだけた文体ではあるが、中身はなかなか硬派で、しっかり中国の古典の原著にあたり、解説がされている。中国、日本、韓国で気の捉え方が微妙に異なるなんて初めて知った。
    興味深かったのは、鍼灸師さんが、いわゆるツボをどのように見分けているのかという説明。予約が取れない鍼灸師でもある著者だけに、その説明はリアルだった。なるほどね、そういうふうに捉えているのかとおもしろかった。一歩間違えると、この手の話はカルトな方向へ進みかねないが、著者がその点は厳に戒めていることも好感がもてる。

    では、本書を読んだことで気について理解したかというと、そんなことは全くなく、読む前と同じく全然わからないのである。まあ、「理解した!」などと軽々に言うと著者も驚いてのけぞるだろう。ただ、少しだけ知識は増えて、解像度は上がったかもしれない。

  • 1/28(金)『気のはなし』刊行記念オンライン対談 坂本美雨×若林理砂「先生、気のことが気に...
    https://mishimasha-books.shop/items/61cc16491dca324e0beb8ae8

    【アーカイブ(視聴期間:5/8まで)】若林理砂さん連続講座「気のはなし」アーカイブ動画視聴チケ...
    https://mishimasha-books.shop/items/61e655800020fc0951690e25

    Illustration - 朝野ペコ
    https://asanokeiko.jimdofree.com/

    株式会社ミシマ社 | 気のはなし | 原点回帰の出版社、おもしろ、楽しく!
    https://mishimasha.com/books/kinohanashi.html

  • 気の歴史や捉え方の変遷などがわかる、文献のまとめのような本。
    もう少し日常の気の扱い方や養生について書かれているかと勝手に思っていたのだけれど。

    著者の見えない世界についての理解がまだ浅いような気がして、書かれている解説などもニュアンスがちょっと違うのでは?と思うところが多々あった。古神道やアーユルヴェーダなどにも知識を広げられると、一がいわゆる一如やワンネスの概念なんだなと解釈できると思うし、孔子や老子ももうちょっと壮大な世界観で読み解けるのではないかなと感じた。

  • 気は時代や場所によって意味が結構違う。日本で気というと何だか曖昧でフワッとしたやつを想像しがちだが中国の気は硬いしデカくなる、という話はなるほどーとなった。武術で気っぽいやつは大体物理なんだって。それは残念

  • 怪しい、うさんくさいと思われがちな「気」。

    中医学薬膳を勉強して「気」の意味を学んだり、日常生活でも「気」の滞りや流れてる時のリラックスした感じを感じることはとてもあるのだけれど、家族からは東洋医学とか漢方とか言って怪しいよ、と言われたりします。

    鍼灸師の若林理砂さんが独特の感覚でおもしろく、楽しく解説する、やっぱり不思議で謎多き「気」の世界

    「気」の時代の流れの中での捉え方、マジカルな「気」、東洋医学や科学からみた「気」、養生における「気」。

    気力がない
    気合いで頑張る
    気が散る
    気のせい
    気が合う
    などなど
    気って気づかないうちにそばにあるなと思いました。

    ちょうど最近、ずっと気になりながら怖くて挑戦できなかった鍼の施術を受け始めました。
    中国歴史ドラマの治療シーンにでてきて、やってみたかった脈診や鍼治療。
    加えて漢方薬や薬膳といった食養生。
    自分の身体を自分で見つめていく過程がとてもおもしろいと感じています

  • 思ったより学術的。中国の文献とか、大学でしっかり学んで書いてあるやつ。自分は実践寄りなものを期待したんでこの評価だけど、書いてあることは濃い。
    書き方(話し方?)に癖があった。それと、著者の考察に過ぎないことも書いてある。そこはまぁ参考適度にして読むといいんじゃないかな。
    ふわふわした、根拠のない気の本を読みたくない人にいい。

  • 八卦風水、丹田魔境

  • 日頃お世話になっている「気」について哲学的に科学的に学べて、少しでも気について理解が深まり満足感があった。

  • 東洋医学って、説明を聞いても、ん?それで?となったり、少しスピリチュアルっぽい感じを受けていました。この本はその辺りもフラットに解説をされていてとてもストンと入りやすかった。
    漢文や書き下し文は学生の時以来見たので、こんな時代から気について関心があったのかと思うとなんだか新鮮でした。

    気になった言葉メモ

    ・気が合う合わないは陰気と陽気のバランスによるもの
    ・気功をサーモグラフィーで計測した時温度の変化が著しいのが、労宮、商陽、中衝。

    ・東洋医学的な説明というのは、トートロジーてきなものになるあので、説明になっているんだかいないんだか分からないような話になる

    ・鬱一歩手前の抑うつ状態は、気鬱、気滞でバランスが崩れて体の上部に詰まったような痛みが発生することが多い。効果的なのは良く歩くこと、お風呂などで発汗することで気血を巡らす。

  • 「気」について非常にわかりやすくまとめられています。
    面白かったです。

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著者プロフィール

臨床家・鍼灸師。1976年生まれ。高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学第二文学部卒(思想宗教系専修)。2004年にアシル治療室を開院。予約のとれない人気治療室となる。古武術を学び、現在の趣味はカポエイラとブラジリアン柔術。著書に『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』(ミシマ社)、『安心のペットボトル温灸』(夜間飛行)、『決定版 からだの教養12ヵ月――食とからだの養生訓』(晶文社)など多数。

「2022年 『気のはなし 科学と神秘のはざまを解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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