自由律俳句と詩人の俳句

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  • 文学通信
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909658500

作品紹介・あらすじ

伝統と呼ばれる「俳句」という形式はどういうものなのか。
五七五の定型は果たして疑う余地のないものなのか。
何ゆえ、定型から逸脱する自由律を選んだ人たちが現れたのか。

本書は自由律俳句と詩人たちの俳句に焦点をあて、知られざる近代俳句史をあきらかにする。どのような作品が生み出され、それらの作品はいかに受け止められたか。俳人・詩人たちは形式をめぐりいかなる論争を繰り広げ、彼らによって生み出された雑誌・書物などのメディアとはどのようなものだったのか。
蒐集された膨大な資料群を読みほどき、多数の俳句作品を紹介しながら考証する。
巻末には自由律の俳人・荻原井泉水の著作目録を付録として収録する。

【今回の本を書き上げ感ずるのは、俳句における五七五という定型の持つ力である。おそらく自由律俳人たちも、その事は認識していたのである。俳句という文学行為は「俳句とは何か」と問い続けるもので、その正解のない解答を得るために、個々が様々な試行を繰り返す必要がある。その問いへの模索が大正末から昭和十年代初期までと、終戦直後の文芸復興期に燃え上がった。その中に自由律俳人たちもいたのである。俳句に関わる者は、五七五定型、季語、切れ字の効用に凭れかかることなく、考え続けなくてはいけない。自由律俳人たちの懸命な足跡はその意味を教えてくれるのである。】…「序にかえて」より

著者プロフィール

昭和29年、茨城県生まれ。法政大学法学部政治学科卒業。昭和54年1月、日本古書通信社に入社、故八木福次郎の下で雑誌「日本古書通信」の編集に携わる。平成20年4月より編集長。著書に『古本ずき』(私家版)、『古本通』『三度のメシより古本!』『古本愛』(以上、平凡社)、『戦争俳句と俳人たち』(トランスビュー)がある。俳句同人誌『鬣(たてがみ)』同人。

「2021年 『自由律俳句と詩人の俳句』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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