二・二六事件 引き裂かれた刻を越えて――青年将校・対馬勝雄と妹たま

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909753113

作品紹介・あらすじ

あの朝、一発の銃弾に引き裂かれた兄と妹は、80余年の時を越えて再会できたであろうか。

1936年に起きた二・二六事件の蹶起将校として死刑判決が下され、銃殺された津軽出身の青年将校・対馬勝雄。
「非公開、弁護士なし、一審のみ」で進められた裁判は事件から約4カ月後に結審、17人に死刑判決が下され、処刑はわずか7日後に行われた。
7月12日の処刑の朝、勝雄の妹たまは処刑が執行されたという報を受け、代々木に向かった。そこには三角のテント群の遺体安置所が設けられていた。

あの朝から80余年、たまは兄のことを決して忘れまいと、遺された日記や手紙、写真を整理し『邦刀遺文』と名づけた大部の遺稿集としてまとめ、同時に兄の生と死のすべてをノートに記し続けた。

「兄の真実を伝えたい」と願う執念が遺したその『記憶のノート』と『邦刀遺文』、青年将校の遺族たちの証言などをもとに、東北の貧しい農村に育った兄と妹にとって二・二六事件とは何であったのかを描くノンフィクション。

著者プロフィール

ローカルジャーナリスト、尚絅学院大客員教授。

1957年、福島県相馬市生まれ。早稲田大学法学部卒。河北新報社編集委員、論説委員を経て2019年から現職。02~03年にフルブライト留学で渡米。東北の暮らし、農漁業、歴史などの連載企画を長く担当し、「こころの伏流水北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)などに携わる。11年3月以来、東日本大震災、福島第一原発事故を取材。朝日新聞社「ジャーナリズム」、新潮社「Foresight」に被災地をめぐる論考、ルポを執筆中。ローカルメディア「TOHOKU360」同人。ホームページ「人と人をつなぐラボ」http://terashimahideya.com/
著書に『シビック・ジャーナリズムの挑戦─コミュニティとつながる米国の地方紙』(日本評論社)、『地域メディアが地域を変える』(共著、日本経済評論社)、『被災地のジャーナリズム─東日本大震災10年 「寄り添う」の意味を求めて』『東日本大震災 希望の種をまく人びと』『福島第1原発事故7年 避難指示解除後を生きる─古里なお遠く、心いまだ癒えず』(以上、明石書店)、『悲から生をつむぐ─「河北新報」編集委員の震災記録300日』(講談社)他がある。

「2021年 『二・二六事件 引き裂かれた刻を越えて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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