島津義久の老中、上井覚兼による天正12年正月から1年に渡る日記を、戦国島津研究の第一人者、新名一仁さんが現代語訳したもので、シリーズ2巻目。
それにしても、相変わらず呑んでいる。朝から呑む。会議の前後にも呑む。誰かが訪ねてきたら酒樽も付いてくる。当時はアルコール度数が低かったらしいとは言え、ときどき沈酔(深酔い)もしてるし、大丈夫なのか覚兼、というより薩摩武士?
覚兼自身が現場にいなかったことから、沖田畷の戦いがあっさりしてて逆にリアル。会議や宴会の席次に加え、羽柴秀吉や近衛前久の動向もかいま見られる。史料的価値も高く、東京大学史料編纂所所蔵の原本は、国の重要文化財に指定されている。
続編にも期待。