猫と笑いに銀河 宮沢賢治ユーモア童話選

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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909852403

作品紹介・あらすじ

 誰もが知る童話「銀河鉄道の夜」。思い切って原作に挑戦したものの、100年近く前のもので読みづらいし意味がわかりづらく難解で挫折した人も多いのでは。そんな挫折をなくし「賢治」作品の魅力を味わうために本書では、宮沢賢治のユーモラスな部分に着目。賢治研究会の編集長がユーモラスな部分にフォーカスをしてわかりやすく解説をしているので、とても読みやすい内容に。また本書を読むことで宮沢賢治は漫画やアニメ、音楽、映画や演劇、お笑いまでさまざまなポップカルチャーに多大な影響を与えたことも見えてくる。猫やねずみといった動物や妖怪、人間をテーマにしたユーモラスでファンタジックな賢治文学を楽しんでいただくための童話傑作選。
 
■「はじめに」一部抜粋
 宮沢賢治は「雨ニモマケズ」の印象とは異なり、実際には、ジョーク好きで、ほがらかな人だったようである。作品も多様で、そのなかにはユーモラスなものも多い。有名な童話「銀河鉄道の夜」にも、プリオシン海岸の化石掘りの大学士とか、銀河の鳥捕りとか、けったいな人物が登場する。また、アメリカのカントリーミュージックを作品に取り入れるなど、当時は先進的な試みをした。アニメや漫画、音楽、映画など、世界中から注目を集めている日本のポップカルチャーの源流には、「賢治」がいる。

 本書には、そんな宮沢賢治のポップカルチャーとしての側面に注目。童話を厳選しユーモラスな観点から解説を試みている。賢治作品がユーモラスであることは早くから指摘されていて「宮沢賢治のユーモア」といった 論もあるのだが、ともかく、作品を読んでみるのがいちばんである。

 しかし、もう百年も前に書かれた作品なので、今ではわかりにくくなった語句も多い。また、 賢治自身が謎めいた言葉を散りばめて、そこから展開するイメージは読者にゆだねているところ がある。それも今の読者にはわかりにくい。賢治の作品に興味をもって読もうとする人は多いの だが、そうした点が壁になって、読みにくいし、読んでも何のことかわからなかったという人もある。『銀河鉄道の夜』を途中で挫折した人も多いのではなないだろうか。

 そこで本書では、作品の本文途中に解説コメントを挿入しながら紐解く構成にしている。ともあれユーモラスでファンタジックな賢治文学を楽しんでいただき、その作品を読むことを通して、単にコミカルだけではないところも味わっていただければ幸いである。

感想・レビュー・書評

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  • 宮沢賢治学会イーハトーブセンター/宮沢賢治イーハトーブ館 - 宮沢賢治学会イーハトーブセンター/宮沢賢治イーハトーブ館
    https://www.kenji.gr.jp/

    「銀河鉄道の夜」が挫折せずに読めた!『猫と笑いに銀河 宮沢賢治ユーモア童話選』4/26発売|株式会社blueprintのプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000120304.html

    Asuka Eo Illustration | Tokyo, Japan
    https://www.asukaeo.com/

    猫と笑いに銀河 宮沢賢治ユーモア童話選 | 株式会社blueprint
    https://blueprint.co.jp/publishing/6435

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/563886

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著者プロフィール

1949年、兵庫県姫路市夢前町生まれ。東北大学文学部宗教学科卒。宮沢賢治研究会『賢治研究』編集委員(2023年から編集長)著書は『宮沢賢治の誕生』(中央公論新社)、『イーハトーブ悪人列伝』(勉誠出版社)、『全品現代語訳 法華経』(角川ソフィア文庫)、『日本史年表』(朝日新聞出版)など多数

「2023年 『猫と笑いに銀河 宮沢賢治ユーモア童話選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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