常識をくつがえせ! 小さいは、強い 町の電気屋 VS 巨大量販店1450日の攻防

著者 :
  • フローラル出版
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本棚登録 : 35
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910017068

作品紹介・あらすじ

大分県佐伯市で古くからコツコツとがんばってきた、町のちっぽけな電気屋「カデンのエトウ」。よりにもよって、そのすぐ目の前に突然、超巨大家電量販店が出店してきた‼ 町のだれもがつぶされることを予期したそのとき、彼らがとった行動とは!?

 本書は、電気屋を営む著者がその実体験をもとに、本当に正しい経営のあり方を舌鋒するどく説いた、スリル満点のビジネス書です。
 地方の商店街に立ち並ぶ個人商店が、大型量販店や巨大ショッピングモールに次々と飲み込まれ、姿を消していく昨今。そんな現状にやりきれない思いを抱く経営者さんや、なんとかがんばってお店を続けたいけれど、その方法がわからないといった店主さんは、数多くいらっしゃるはずです。
 そんな方々は、ぜひこの本を手にお取りください。
 町の電気屋さん「カデンのエトウ」から生まれたビジネスモデル〝家電のレスキュー隊〟が、いかにして巨大家電量販店と戦い抜き、そして生き残ったのか。著者たちの奮闘ぶりのなかにこそ、世の経営者が身につけるべき究極の答えがあるからです。
「小さいからこそできる戦い方」を手に入れたければ、本書を読むべし!

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通りのストーリーで
    いかにしてピンチを乗り切ったか


    一貫して経営理念が浸透していて、
    お客様のために喜んで貰えることを実行する
    不 を取り除く
    大手には大手の強みがある、だが弱点もあり
    その弱点は町の電気屋さんなら強みになる


    さまざまな取り組みを行っていたが、
    相手をよく知るために、ビジネスの仕組み(フランチャイズ)などを調べてる
    その過程で、相手の仲間入りするようなアクションがあった
    そこで感じたのは、相手のことを知ることの大切さ
    そして、あきらめない
    どんなに辛くても、正しいと思う信念とそれを実行し続けること
    続けていれば道が開ける







  • ●カデンのエトウ。九州大分の地方都市にある電器店がヤマダ電機に勝利するお話。
    ●3人のメンター。大前研一、緒方知行、ジェームススキナー。
    ●一貫したアイデンティティ。駕籠かき屋さんは、籠をかくのが本質ではない、人を安全に運ぶのが仕事。
    ●ミッションインストール。
    ●われわれ家電のレスキュー隊は、この地域からいまだ未解決な様々な不を解消し、ありがとうの連鎖と輪を広げ、笑顔の種を蒔く企業になる。
    ●大安売りではなく、大きな安心を売る。
    ●ダイソンもルンバも…
    ●エアコンは室外機で語れ
    ●ドラム式洗濯機で一年が410日になる。
    ●ヤマダ電機相手に大損覚悟の見積もりをぶつけた。
    ●広く浅い品揃えは、うちの店で買う必要なんかない。取り付け工事が肝。
    ●次の相手はネット販売。家電はいつか必ず壊れる。
    ●太陽光発電の普及を目指す



  • 小さな企業が大企業に勝つノウハウが詰まっている。
    経営理念の大切さがわかる。
    ビジネスは、あらゆる、不、を解消するもの。

  • 大分県佐伯市の「町の電機屋さん」である「カデンのエトウ」の目の前に、あの「ヤマダ電機」の大型店舗が出店してくる。
    町の誰もが「これでエトウはつぶれるだろう」と思った、絶体絶命のピンチ。だが、エトウは地域密着の「家電のレスキュー隊」であることに徹して、その危機を乗り越えようとする。そして4年後、ヤマダ電機の店舗は撤退していったのだった……。

    そのような、まるで池井戸潤の小説のようなジャイアント・キリングの実話を、「カデンのエトウ」の専務が振り返ったビジネス書だ(本の中ではずっと「ヤ◯ダ電機」という表記になっているのが面白い)。

    当時創業50年を迎えていたエトウが、地域の人々との間に築き上げていた絆によって勝ったのだ……といえばマスコミ好みの美談になるが、現実はそんなキレイゴトではない。
    とくに若い世代はドライで、親世代にも「ヤマダ電機のほうが安いんだから、あっちで買いなよ」と勧めたりする。

    エトウが4年の間に次々と繰り出していった対応策は、そんな地域の客を呼び戻す合理的なものだった。どれもみな意表をつく策で、「なるほど、そんな手があるのか!」と膝を打った。

    これは電機屋の話だが、イオンモールが出店した地域の商店街とか、同じような危機に直面している零細企業にとっては戦い方の手本となるだろう。

    テレビドラマ化してもよいくらいのドラマがここにはある。

  • 経営理念で飯が食えるか!
    なるほど確かにそういう風に思う節が私にもあった。
    が、著者は徹底的に社内浸透させることで、企業風土そのものを変革し、難局を乗り切った。
    巨大量販店との戦いが終了した次はコロナ禍。
    如何ともし難いとは思いますが、次も頭を捻って難局に立ち向かわれるのだと思います。
    SPAではないので商品コンセプトのところはメーカーに任せる他ないのだと思いますが、コロナ禍でオンライン利用が広がり、今まで以上にオンオフ間での競合状況も厳しいものになってくるだろうが、ここでもオフライン強み(実際に触りたい、知っている人から買いたいなど)を活かしてサバイブされるでしょう

  • カデンノエトウ 家電のレスキュー隊
    大安〈心〉売り 測定可能なサービス
    計画は立てるな

    お客さんの「不」を解消する、正しいものだけを売る。
    60年以上の修理経験からの小規模のビッグデータ。
    1.安心安全
    2.長期的視点
    3.コストパフォーマンス

    室外機にパワーあるエアコン
    食洗器とドラム式洗濯機 高性能のもの
    孫を呼ぶために大型テレビ

    佐伯ラーメンで町おこし
     こってりとした豚骨醤油にニンニクと呼称の風味、やわらかい麵。

    ヤマダ電機が正面に出店予告
     買い控え 売り上げ激減 閉店セールへの期待
     開店後、ヤマダで買う前提のの見積もり 引き抜き
     
    千葉から古い掃除機のホース 母の形見 修理して送付
    モノ売りではない
     衣食住に直結した白物家電に特化 太陽光発電事業開始
     大損覚悟 ヤマダ電機の特別クーポン券になる見積もり
     ヤマダで商品説明 展示無し ヤマダは展示場に
     フランチャイズ化 在庫なし ヤマダは巨大倉庫に

    取付工事でその後のコンディションが変わる 100点満点の保証
    4年後にヤマダ閉店

    ソーラーシェアリング事業
     太陽光パエルの下でブルーベリーやコーヒー豆

  • 町の電気屋の目の前に巨大量販店が出店して、絶体絶命のピンチ!

    普通に考えれば絶対に勝ち目の無い戦いのようなものだけどなんとその結果は…。

    キーワードとなるのは「経営理念」であり、その言葉がどれほど大事なのかは読めばわかります。

    久しぶりにビジネス書でわくわくどきどきしながら読み進んでしまいました。

    いやー、とても面白かった。おすすめです。

  • 日経新聞に広告が出てて興味を持ち、読んだ。中小企業が超大手企業の嫌がらせとも言える行動に対し、いかに対処したか。ビジネス界におけるジャイアントキリングが最大のクライマックスだが、この本のツボはそれ以前にある。ブレない方針を作り全社員一丸となって実行することの大切さ。それが全てだ。それがあってこそのジャイアントキリングは、半沢直樹に近いものを感じた。生きるか死ぬかの苦労をしている作者。等身大の創意工夫はとても共感できたし、実行力には頭が下がる。作者の呼びかけ通りこのような考えを持った電気屋さんが全国に多くできることを望みたい。私もこのような電気屋さんから家電を買いたいと強く思った。

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著者プロフィール

1974年大分県佐伯市にて、地域いちばんの電気店「カデンのエトウ」を営む江藤家の次男として生まれる。現在は、社長を務める兄・和起と二人三脚で店を経営。電気のトラブルになんでも対応する「家電のレスキュー隊」として活躍している。地元・佐伯市の美しい自然環境や、そこに暮らす人たちをこよなく愛しており、地域の活性化や町おこしに、常日頃から積極的に邁進中。トレードマークの長髪で多くの人におぼえてもらいやすく、ヘヴィーメタルと、車のチューニングと、人と接することが大好き。だれとでも会話を楽しむことができるので、地域の人気ものとして知られている。なにより大切なライフワークは人材育成。投資型太陽光発電システムの施工販売(EPC)の開発にも精力的に取り組んでおり、最近では、未来に向けたクリーンエネルギーの普及に全力をそそいでいる。太陽光発電や家電製品のことなら、何時間でも話せてしまうが、つい話しすぎることで「空気が読めない」と思われることも少なくない。が、それにもめげず、地域をレスキューする電気店隊員として日々奮闘中。

「2020年 『常識をくつがえせ! 小さいは、強い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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