人生の本舞台

  • 世論時報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (103ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784915340864

作品紹介・あらすじ

「憲政の神」「議会政治の父」と呼ばれた咢堂・尾崎行雄の代表作を、没後60年を記念し復刻。その他、尾崎の小論2編『私の長寿と健康』『頭の使い方』を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 人生の指南書と言っても過言ではない。”人生の本舞台は常に将来に在り” - 人生の禍福とどう向き合うべきか、この一言にすべてが凝縮されている。憲政の神様。知れば知るほど魅かれていく。

  • 若い時からずっと立派で95歳まで生きた人が76歳(?)で「発見」した境地、「人生の本舞台は常に将来にあり」を説明したエッセイ。
    字が大きくて読みやすいから退職祝にいいかもしれない。

    歳をとったから隠居しちゃう人が多いけど、歳を経るごとに増えていく財産であるところの知恵や経験を死蔵してしまうのはとんだ浪費だ、という主張がまずある。
    納得する一方で、でも「老害」ってのもあるよねと少々警戒する。
    が、年寄りは年寄りのやり方で立場をわきまえてがんばんなさいってことも書いてある。

    「人生の本舞台は常に将来にあり」という言葉だけをみて、最初は「俺がんばるよ明日から」になっちゃうんじゃないかと思った。
    しかし、この「将来」には「今」が含まれている。
    今ここからが勝負。過去はみんな今のための糧。
    エイヴォンが言ってたセリフを思い出す。http://booklog.jp/quote/342782

    これを書いたころ日本はどんどん悪い方へ転がっていて、尾崎が訴え続けている理想からどんどん離れてゆきつつあった。
    必死で頑張ってきた人生も無駄だったように思えてくる失意の中で、ふとこの考えにたどりついた。
    今からが本番ならこれまでの失敗(教訓)は多ければ多いほど力になる。
    人生を最後の5分まで使い切る気持ちでやれば、まだまだできることはある。
    そういう、力強い励ましのことば。

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著者プロフィール

尾崎行雄(おざき・ゆきお)
明治~昭和期の政党政治家(1858~1954)。相模国又野村(現・神奈川県相模原市緑区又野)に生まれる。慶應義塾に学びジャーナリズムに身を投ずる。自由民権運動に参加、1890年の第1回衆議院議員総選挙で三重県選挙区より出馬し当選。憲政擁護を唱え桂太郎首相を弾劾した演説は大正政変のきっかけとなった。連続25回当選、代議士生活63年に及び「憲政の神様」「議会政治の父」と謳われる。東京市長も務める。咢堂は号。

「2016年 『民権闘争七十年 咢堂回想録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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