- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784915924958
感想・レビュー・書評
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31歳の女性3人。結婚・仕事・家族…。自立の道は険しく、悩みは尽きない。90年代、韓国で最も読まれた書。80年代の民主化運動の中で学生時代を共にした3人が、学校を卒業したあと、結婚という制度に編入されることで経験する悲劇を描く。鋭い観察眼だ。唸るフレーズが溢れ、女性的な繊細で柔らかさを持つ文学に酔い痴れる。長い韓国社会の歴史の中で培われてきた女性抑圧の現実、その中で生きる女の悲しみが描かれている。そしてこの女性差別の描写を通じて、男も、伝統社会にあっては孤独な悲しい存在であることを浮き彫りにする。
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韓国に興味を持ったキッカケになった本
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韓国は儒教の国。しかもいまから20年ほどまえの話なので、韓国社会の女性開放はまだ進んでいなかったのだろう。
女性が自由になることがいかに難しいか。女性には自由になって欲しい。それが人間の可能性を真に活かすことだから。
たとえ夫であっても、自分の自由を捨てて他人の成功のためだけに生きることは、結局はその人の心に巨大な不満の塊を作り、最後は爆発するか、後悔する。
ただし、他人の為に生きることが幸せの人もいることを考えると、自由を捨てることで不満になるのは、才能があり、独立心の強い人だけなのかもしれない。
自分だと他人のためにだけ生きるのは耐えられないだろう。 -
最初、何人称で文章が書かれているのか分からなくてすごく読みにくかったけど、後半は割と共感も出来て、楽しめた。すごく「わかる」感じだった。けど、これ、男性が翻訳をしているけど、ニュアンス的な部分、男性でも本当に分かったのだろうか。
(2007年10月16日)