学校ねずみのフローラ (子どもの文学・青い海シリーズ 2)

  • 童話館出版
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (163ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784924938601

感想・レビュー・書評

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  • 子ども向けの本で、しかもネズミが主人公なのに、ぜんぜん媚びてない。そこにはきっかりネズミとしての「生」が描かれていて読み応えがあった。

  • 当初この本を手に取ったとき、表紙のねずみの絵の(毛並みなどの)見た目がリアルなので、積極的に読みたいという気にならなかった。ねずみをキャラクター化して大ヒットさせたアメリカ人がいたように、嫌われ者のねずみは見た目そのままではなく、マンガっぽくしてくれないと…と思っていた。

    でもストーリーを読むと、ねずみとしての生態や感情を生かしつつ、人間でも「それやったことある」「そう思ったことある」と言ってしまうような行動へと平行移動させたような描写で、絵のことなんか忘れるくらいに面白かった。

    もし、幼稚園の教室の壁に小さな穴があいていて…
    もし、小さなねずみがその穴から教室のなかを覗いていて…
    さらに、もし、そのねずみが黒板や教科書の字を見て勉強することに興味をもち始めたら…
    というたくさんの「もし」が、まるでごく奇跡的な確率で起こり得ていて、人間が気づいていないだけ、ということを実証するかのように生き生きと描かれている。

    えっ、「ねずみが人間の字を覚えるなんて現実的じゃないから面白くないよ」だって?
    人間を描いた作品だって、人の心を読んだりとか、ゴムのように手足が伸びる特技で友情を勝ち取っていく話とか、現実を超えたテーマはいっぱいある。だけどキャラクターの魅力に引っ張られる形で想像力がふくらんでいき、現実的かとか考えようとする意識を包み込んでしまって、最終的には結構すんなり受け入れているでしょ?
    アルファベットを読むねずみの話だって同じじゃないかな。

    ちなみに私は、フローラが字を一つひとつ覚えていき、さらにその知識を使って家族の危機を救おうとする展開に、なんか昔のアニメーション(東映まんがまつりの長編ものなど)で見たような、なつかしい思いがこみ上げてきた。

    最後にクイズを1つ。フローラは数字も31までは読めるようになった。なぜ31まで読めるようになったのか?この本を読む前に考えてみてください。

  • 超面白い

  • ネズミのフローラは、教室のすみでこっそり授業を受けている。リンゴ、パン、ネコ、ネズミ・・・字を覚えて、本も読めるようになった。ハッピーエンドの本がお気に入り。

    (『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より紹介)

  • どんな生き物にも生きていくための知恵が必要なんだよなぁって思います。難しいことは誰かの助けを借りるにせよ、いろんなことを学び取ろうとすることは大切ですよね。フローラに教えられました。

  • 好きなセリフ
    「どーせ僕には分からないよ。」

  • こどもの読み聞かせ用。
    子沢山のネズミだが、ほとんど死んでしまう厳しさも描かれている。

  • フローラが学びそれを生かして成長していく様子にわくわくしました。

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