定本 二人で紡いだ物語

著者 :
  • 出窓社
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本棚登録 : 29
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784931178823

作品紹介・あらすじ

◎かけがえのない人をなくしたとき、人は物語を紡ぎ始める!
女性初の日本物理学会会長や数々の賞に輝き、
世界の第一線で活躍する著者、感動の半生記。
2000年7月に刊行されるや、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、
日経新聞など各紙書評で紹介され、またNHKのラジオ深夜便
「こころの時代」に著者が出演し、大反響を呼んだ珠玉の書。
今回、口絵写真と新章を加え、決定版(定本)として登場!

感想・レビュー・書評

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  • 著者の訃報を聞き、図書館で取り寄せて読んでみた。
    ご主人のこと、本当に好きだったのだなあ。
    2人目のお子さんの妊娠中、勉強を怠けているのではないかとご主人に言われ、何もわかっていないのだと「怒りで手が震える」とまで思ってもご主人にぶつけることはない。物理と家庭と両方取れとは言われたけれど手伝ってくれると言ったわけではないと納得して、自分の問題として奮起して立ち直ってしまう。
    立ち直った後から、著者の性格を見抜いて奮起を促した発言だったのではないか、夫君の方が一枚も二枚も上手だ、とかえって感心してしまう。
    本当に好きでなければできることではない。

    私も分野は違うがアカデミアの端っこで家庭と両立させようとした時期があり、著者の苦労は想像に難くない。
    凄まじい馬力の人でアカデミアの人間の中でも桁違いにハイスペックな方だったのではないかと思うが、それでも苦労は多かったろう。なんども大病もされている。
    でも、本書は苦しい本ではない。あくまでも朗らかなのだ。のろけたっぷり、親バカたっぷり。
    朗朗介護という本も出された米沢先生。先生自身が非常に朗らかな方だったのだろうな。
    夫君と向こうで再会されただろうか。

  • これでもか、これでもかと筆者の行動力の凄さが記されています。

    それだけで十分驚きでしたが、旦那さんも筆者に負けないくらい行動力のある方で、こちらもこれでもか、これでもかと書かれていて、私は驚いてばかりでした。

    旦那さんは、家事を一切手伝わない方だったということですが、この上ないくらい精神的な支えになっていたとのこと。女性の負担を減らすのが、何も家事の分担だけではないのだと気づかされました。

  • 研究者として、女性として、母親としてこれほどパワーと優しさに溢れる人はそういないと思います。米沢さんに勇気をもらい、読んでよかったと思いました。
    あちこちに散りばめられている旦那さんとのエピソードにほっこりします。
    米沢さんの文章もわかりやすく、一気に読めます。
    おススメです!

  • 状態:貸出可
    ※利用対象者:本学の教職員と学生に限ります。

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著者プロフィール

前慶大

「2015年 『人物でよむ物理法則の事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

米沢富美子の作品

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