かしこいおもちゃの与え方: あふれるばかりのおもちゃの中で

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  • 法政出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784938554842

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  • おもちゃ屋さんの岩城さんが、宇治市河原青少年センター・河原学習委員会発行の機関誌『かわらっ子』に1989年から1994年まで連載された文章を修正加筆した本。
    基礎玩具としてのハンマートイをはじめとして、いろんなおもちゃと子どもの姿が描かれている。
    ドイツ・北欧などのヨーロッパでのおもちゃの与え方は、刺激の少ない基本的かつ手動的な構造の物から与え、子どもと大人が遊ぶことによって刺激をコントロールしつつ、子どもが自分から玩具に働きかけていけるようにしていく。自由に遊ぶ中で、自分で感じて、考えて、行動することで経験を蓄積することを大切にする。日本の玩具はおもちゃ、教材、クラフト、おみやげの四つに分類できる。おもちゃは、子どもが自発的に主体的にかかわり、面白いと思い、もう一度してみたいと思って繰り返すことのでき、意欲が育つもの。spiel gut(よく遊べ)と書かれたオレンジ色のシールはドイツの子どもと遊びの玩具審議会が発行している。などの情報もあって、勉強になる。
    一人遊びが自分の中にあるイメージと自分の思い通りにならない未熟な自分の筋肉や技術と向かい合うことで、内面を育てている、口と手を出す前に2から3秒その遊びをよく見て意図を考える、体のバランス感覚のように外に向けたバランスと身体の中心を感じて中に向けたバランスをとるという視点も、納得。
    あそびのポイントでは、子どもの自由を保障する一方で義務(範囲や基準)を決める。片付けの理由は、同じ場所で別のことをする、大切なものを大切に保管する、次に遊ぶための準備。片付けとともに、大切な物を保管する方法を教えることもだいじ。集団での片付けでは、自律と社会性…周りを見回して補っていくことが大事。
    アイロンビーズ、積み木などが楽しくなるのは空間性、秩序性、社会性が育つ4歳から。積み木を選ぶ時は、同じ形(特に直方体は100ピース以上)がたくさん、長い棒の積み木がたくさんある、基尺が同一。

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