1 黒の天使

著者 : 石井隆

• まんだらけ (1998年9月1日発売)

感想・レビュー・書評

[daiyuuki24さんの感想 · 2023年1月18日]

葉月里緒奈、天海祐希主演で映画化された黒の天使は、表向きは倶楽部・黒天使のホステス裏では殺し屋として血塗られた戦いを続ける魔世を主人公にしたコミック・ノワール。
相棒の明香の最後の仕事の助太刀をした魔世の思いもかけない顛末を描いた「二人の女」、魔世が凄腕の色仕掛けでターゲットを仕留める「倶楽部・黒天使」「夜ごとの魔世」、敵組織のヒットマンとの攻防を描いた「闇の音」、殺しの現場を見てしまった女子高生と魔世の情を描いた「ブルー・ベイ・ブルース」、敵組織のヒットマンに惚れてしまった魔世の悲しい顛末を描いた「甘やかな夜の終わりに」、映画版の元になった「熱い霧の棺」、かつての相棒を救う戦いを描いた「シャブシャブ・アイラブユー」など、石井隆が愛した日活アクション映画に影響を受けた非情になりきれない女殺し屋魔世の戦いは、ハードボイルド小説やフィルムノワールが好きな人にはたまらないコミック・ノワールです。石井隆ファンには、長回しのカメラワークを思わせる絵づくりに、ニヤリとさせられるはずです。

著者プロフィール

■石井　隆（いしい　たかし）
1981年4月　東亜火災海上保険㈱、現在のトーア再保険㈱入社
2000年1月　Danish Re、現在のMarkel International入社
2001年5月　Gen Re（Berkshire Hathaway Group）入社、日本支配人就任　
2016年9月　Gen Re日本の損害再保険担当役員就任
2017年4月　ジェンリー・ジャパン・サービス㈱設立に伴い代表取締役社長を兼務
2021年6月　㈱保険研究所 代表取締役社長就任

「2022年 『大変革社会とリスク』 で使われていた紹介文から引用しています。」