- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784946525766
作品紹介・あらすじ
鬼と魑魅魍魎が織りなす異形の世界。
感想・レビュー・書評
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前半(鬼)と後半(もののけ)の取り上げ方の落差が激しい。
時代ごとに丁寧に進めていく鬼の話は面白く、専門書を読む前の読み慣らしにちょうど良さそう。
後半、もののけに関しては、説話の話が大半で、物足りない。中国にも西洋的な人魚譚があるってのが収穫かなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
奈良~平安時代、平安~鎌倉時代、江戸時代と、時代を追って「鬼」は人々にとってどういう存在だったのかが説明されていて、面白い。
奈良・平安時代には、政権に敵対する勢力を「鬼」として征服したり暗殺したりと、権力者によって利用されることもあったというのが興味深かった。藤原氏は陰陽道を政治的に利用して、不都合な事件を「百鬼夜行」を利用して演出したりしたそうだ。
また逆に、江戸時代になると幕府の絶対的な権力の確立により、反権力の象徴としての鬼の要素がなくなって、寺院の統制化もあって鬼の存在力は減衰したとのこと。
政治によって鬼のイメージが変わっていったというのが面白かった。 -
面白かったです。ただ、古典を引用しているのが多くて、苦手なひとはしり込みするかも。
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数多くの絵が、鬼や妖怪についての理解を助けてくれる。
妖怪の記された古典も文中に紹介されているが、それの訳はあったりなかったり。
少し古典を勉強しようか・・・という気にさせてくれる!?