図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集: 2011年のあの時・いま・未来を知る

  • みんなのデータサイト出版
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784991042706

作品紹介・あらすじ

政府がやらないなら市民の力で。

この本は、2011年3月11日の東日本大震災による福島原発事故後、日本各地で立ち上がった「市民放射能測定室」のネットワーク、「みんなのデータサイト」による6年間の活動の測定結果を集大成としてまとめ、地図化、解説を収録したものです。当初はクラウドファンディングの返礼品として発行されたものが、好評のため次々と増刷を重ねています。

本書は、市民による市民のためのどこにもない本を目指して、「お母さんから専門家まで」どなたにも読んでいただけるよう、みんなのデータサイト参加測定室のメンバーが力を合わせて、実際の測定数値を元にして、分析・執筆・編集作業を進めてきました。

第1章・土壌
2014年から3年間かけて、のべ4,000人の市民により、東日本17都県で 3,400地点以上の土壌サンプルを採取し測定した結果を地図にマッピング。県ごとの地図に解説を加えている。

第2章・食品
食品の中でも特によく聞かれることの多い品目について、みんなのデータサイトの測定結果に厚生労働省の食品検査データを合わせて分析し、解説。牛乳・粉ミルク、米、川魚、海水魚、野生鳥獣肉、野生キノコ、山菜など。一目でわかる出荷制限マップも収録。

第3章・放射能を知ろう
放射能の基礎知識や、ホットスポットの問題、指定廃棄物の問題、チェルノブイリと福島の2つの事故について汚染の濃さ・広がりや、避難・移住の権利の汚染区分比較、甲状腺がんについて、ほか。

また、測定室の独自の活動をコラムで紹介、当時福島に住んでいた方のエッセイ、全国原発稼働状況・モニタリングポスト一覧など、他に類を見ない幅広い情報を網羅。

感想・レビュー・書評

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  • 「ビッグイシュー」で存在を知って取り寄せた。直接注文しか手段がないかと思ったためである。後で見ると、Amazonでも扱っていると知った。その方がいいだろう。読者も出版社も、楽になる。本来なら全国の本屋に並ぶべき本だと思う。「予想以上に」売れたのはメディアが取り上げたからだが、売れたのは必要とされる人々に必要とされる情報を書いたのだから、当然なのである。これは、市民の「ホントの汚染状況はどうなんだろう?」という切実な疑問を解明しようと、のべ4000人の市民が測定した「科学的な」土壌汚染状況のマップだ。

    岡山県に住んでいる私には、関係ないといえば関係ない(ホントは食べ物で気をつけないといけないとは思っているが、それこそどこまで汚染されているかは「科学的には」わからない)。しかし、放射線を出す放射性物質等のいろんな解説が丁寧で参考になった。次々と帰宅困難地域が解除されていく中で、なんとなく放射能汚染は改善されているかのような「雰囲気」が醸し出されているけど、やはり子供が外で自由に遊びきれない所が多くあることを知るのは、私にとってもこれからの事を考えると有益である。なぜならば、岡山県には、伊方原発と島根原発の2つの危険要因があるからだ。特に、南海トラフ地震が言われている中で宮崎沖群発地震が最近起きた。ちょっとぞっとする。

    東京都民にとっては、この本は必読だろう。私も、「えっ?こんなに高いの?」と思った。

  • みんなのデータサイト
    https://minnanods.net/

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    一家に一冊の保存版!!
    今、いちばんわかりやすくて詳しい
    日本の「放射能」の本
    「政府がやらないなら市民の力で測ろう」が生んだ
    市民による真実のデータ集

    1986年のチェルノブイリ事故後、ロシア、ウクライナ、ベラルーシの三カ国が主導で詳細な土壌汚染地図が作成され、人々の生活の指針や、避難や補償の基準となりました。

    しかし日本では、3.11の福島原発事故後、そうした地図が作られませんでした。

    そこで各地の放射能測定ネットワーク「みんなのデータサイト」が、調査期間約3年間、17都県にわたり自分たちの手で採取・測定を行い、3,400ヶ所を超える採取地点の詳細な放射能汚染地図を完成させました。

    さらに食べ物・環境・放射能の基礎知識など様々な情報を盛り込み作られたのがこの書籍です。

    執筆・編集は全国の市民測定室のメンバーで、放射能汚染の研究者や専門家も含みます。

    完成したこの書籍を、市民はもちろん、ADR(原子力損害賠償紛争解決センター)や訴訟に関わる原告,弁護団や法律家の方にも役立てていただきたいと願っています。
    https://minnanods.net/map-book/

  • 543.5||Mi

  • 市民が行ってきた放射能測定結果のまとめ。
    国が行っている観測点を補って余りある。
    また、食品の放射能測定データも貴重。大変な苦労とは思うが、個人の努力が集まって放射能汚染の全体像の描画に結実した。

  • すべてをじっくり読むことはできなかったけど、こういう活動は本当に重要。

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著者プロフィール

みんなのデータサイトは、現在全国31の市民放射能測定室が参加しているネットワーク型の団体です。2011年の東京電力福島第一原発事故後、汚染の実態を知りたいと測定活動を開始した各地の測定室が集っています。

それぞれが積み上げて来た放射能測定データを一つのプラットフォームに集約し、市民科学的な観点から、正確な情報をわかりやすく提供することを目的として「みんなのデータサイト」というウェブサイトを運営しています。政治的、社会的、宗教的に独立している非営利の任意団体です。

「2020年 『図説・17都県放射能測定マップ+読み解き集 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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