祖国幻影 [山本巖ブックレット001]

著者 :
  • 書肆侃侃房
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784998067528

作品紹介・あらすじ

望郷-70年目のブラジル移民
帰郷-ある在日朝鮮人の場合
朝鮮凧-ニッポンは祖国にあらず

 第2次大戦後、ブラジルの日系移民の間では「日本は勝った」と信じる人々が少なからずいた。例えば、サントスの港には各地から2千人もの日系移民が集まった。移民の長年の労苦に報いるために、戦勝国・日本の軍艦が、日の丸を翻らせて迎えに来るという噂が流れたのである。望郷の思いに駆られた移民たちが共同の幻影を見たのであった。
 棄民という言葉がある。近代の国家はしばしば民を棄てたが、にもかかわらず棄てられた民は祖国幻想を捨てなかった。ブラジル移民のほか、日本生まれの在日朝鮮人、植民地時代の朝鮮で生まれた日本人と、国家の歴史によって祖国・故郷から引きはがされたゆえに、身をよじるように自分の存在の根拠を追い求めた3つのケースを取り上げる。

著者プロフィール

一九四一年北九州市門司区生まれ。早稲田大学卒。一九六四年西日本新聞社入社。社会部、文化部、都市圏部、北京支局などに勤務。熊本総局長、文化部長、編集企画委員長、論説委員長などを務める。著書に『昭和史を歩く』(文献出版)『三国志の旅』(共著・西日本新聞社)『山本巖ブックレット001~006』(書肆侃侃房)など。

「2014年 『夢野久作の場所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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