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- / ISBN・EAN: 0724353276423
感想・レビュー・書評
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「KID A」制作における長く困難なレコーディングの結果できあがった楽曲はアルバム1枚分を軽くしのいでいた。
そこからテーマや流れ、曲の持つ雰囲気などに対して徹底的にフォーカスを絞ったのが前作「KID A」である。
この「アムニージアック」と名付けられた5枚目のアルバムはそこに組みこめなかった曲を集めた、言わば「KID A」の双子の作品だ。
だからか、こっちの方が若干歌詞の意味が通っていたり、歌心があったり、ギターサウンドが多めだったり、ジャズの要素が強かったりする。
タイトルの「アムニージアック」は「記憶喪失者」といういみであり、そこには忘れ去られたことや忘れてしまいたいこと、というニュアンスが受けとれる。なぜなら、アートワークには泣いているミノタウロス(ギリシャ神話に出てくる、迷宮に住んでいて貢ぎ物の人身を食べていた怪物)があしらわれている。そこには、今や第三世界に住む人々を犠牲にして生きている先進国の我々と、その惨状を忘れてしまいたい、もしくは見て見ぬふりをするかのように忘れてしまっているということを表している。かもしれないからだ。
ま、単純に「KID A」を作るときに忘れてしまった物ということかもしれないけどね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アルバムアートワークが秀逸だといつも思います。
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レディオヘッドの作品はどれも聴く度に何か新しいものを感じ取れるというか、風化しないというか、浸食されないというか。あー、こんなだったっけ、と思ってしまって、また聴き惚れるわけです。これも「あれ、こんないい作品だったっけなぁ」と久しぶりに聴いて、吃驚させられた。やっぱりマジックバンド。(08/8/4)
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満員電車の中で
pyramid songを聴くととても落ち着きます。 -
大きな話題を呼んだ前作『キッドA』から8か月というスパンで届けられたレディオヘッドの新作『アムニージアック』(記憶喪失者の意とのこと)。シングルとなったM2のイメージ喚起の手法などに従来の彼らの面影を見ることができるし、ザ・スミスみたいなギターをフィーチャーした曲もあるが、全体的なトーンとしては、やはり『キッドA』と同じセッションからの音ということで、ジャズやエレクトロの手法を含有したナンバーが大半を占めるように感じられる(更にエスニックあるいはトライバルな要素が加味された楽曲も多い)。表裏か、同根から放射線状に伸びた二つの作品なのかは、現時点では判らないが、兄弟的なアルバムとはいえそうで、結局彼らは本作発表前に囁かれていた「回復」の物語に回収されずに済んだわけだ。言うまでもないことだが、西欧的な近代合理主義批判、レディオヘッドの文脈といったことを念頭に置いて聴くような聴き方からは詰まらない結論しか見出されないだろう(結果的にそこに行き着くならいいけど...)。洋楽を聴き始めた頃によくあるような、なけなしの小遣いで買ったアルバムがそのバンドの文脈を知らない為に何だかわけがわからず、結局何かもやっとした感触だけが残る、といったリスナー体験になったほうが全然貴重だと思うし、『キッドA』と本作が若いリスナーの原体験に確かな痕跡を残すことの意味のほうが大きいと思う。
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ずっと「アムジーニアック」だと思ってたんだよなぁ。。。不思議なアルバムです。
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深い。
ピラミッドソングのビデオの見過ぎのせいかもしれないけどこのアルバム聴いてると深ーい海の中にいるような、深海の無音の音を聴いてるような気持ちになります。
切なくてネガティブな感じなんだけどゆらゆらしてて落ち着く。 -
作品とジャケットの泣いているミノタウルスが見事にマッチングする。
無機質な音の『kid A』に対して、この作品はとても温かみがあって異次元の世界へ連れて行ってくれるように感じる。 -
。、。
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Radioheadの5thアルバム。
地味目だけど旋律の美しさは神がかっている。