HANA-BI [DVD]

監督 : 北野武 
出演 : ビートたけし  岸本加世子  大杉漣  寺島進  白竜 
  • バンダイビジュアル
3.60
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感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569600295

感想・レビュー・書評

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  • 1997年日本
    ビートたけし、大杉漣、寺島進



    北野武監督作品。
    ベネチアで賞を獲得した話題作、、観ねば、、、と観ました。
    主人公西(たけし)は無口で暴力的だけど自分の愛するものを守るって信念がすごく強く、これって武自身がそうであるってところ。
    武監督独特の手法にぐいぐいと引き込まれていきます。

  • 主演のビートたけしが最初に喋るまで18分 「いるの?」
    30分近くたってタクシーから「先降りるわ」
    岸本加世子が「ありがとう、ごめんね」と言うまで1時間30分超

    語らないことの効果を誰よりも知っている。
    静寂の美しさ
    引き際の美しさ

    静寂ゆえに狂気は映える
    動物の顔部分がひたすら花になっているたけしの絵にも狂気があって凄い。

    花はサービスだったね、淀川長治さんはそう言ってた。バイオレンスは減少。マイルドになったのか?

    オオスギレーン!
    役者の棒読みが乾いた寂寥感を醸し出す。
    うまい芝居はウェットなのかい

  • もはや見たのは5回目ぐらい。「これが本当の愛の物語」などと言う輩がいるが、そんなことは、どうでもよろしい。「愛」など、そんなもの、自分が置かれた状況で、上下左右違うからであうる。

    死にゆく岸本かよこが熱中するパズルの「5」の意味は何なのか、死の先なのかどうなのか。そんなことは、どうでもよろしい。我々は、武がマンション玄関でどかす三輪車に心を揺らされ、ラストの銃声2発を聞き、「ああ、この映画を見て、生きてて良かったなあ」と嘆息すれば、それでいいのである。

  • ラストシーンに近づくに従い、嗚咽がとまらなくなり、映画のエンドロールのあとまで号泣した。
    圧倒的なまでに素晴らしい映画。打ちのめされ、しばらく現実感を失った。
    人は愛を知るほどに内なる暴力とせめぎあう。死は誰にも突然に訪れ、アクシデントは世の中にあふれ、人を変える。
    北野武が指し示す世界のあり様に、ただただ立ちすくむ。
    久石譲氏の音楽が美しく、的確。
    俳優陣も達者だ。岸本加世子はイノセントで、大杉漣、寺島進もいい。
    キタノブルーと呼ばれる青い風景が哀しく、明ける前の朝を連想させ、美しい。

  • 老成したような寂寥感が作品全体にまんべんなく漂ってて凄い。
    寂しい話は泣けない代わりに小さいしこりになってずっと残り続けるから、なぜだかずっと忘れられなくなる。なんかそんな感じの映画。
    ブルーの色調と久石譲の音楽が綺麗

  • 『HANA-BI』(米: Fireworks)は、1998年公開の日本映画。監督・脚本・編集・挿入画、北野武。主演はビートたけし。
    妻や同僚の生と死、そして妻との逃亡を敢行する一人の孤独な刑事の人生模様を描く。
    第54回ヴェネツィア国際映画祭にて金獅子賞を受賞しており、日本映画の受賞作品は『無法松の一生』以来40年ぶりである。
    キャッチコピーは「そのときに抱きとめてくれるひとがいますか」。
    あらすじ:
    不治の病に冒され余命いくばくもない妻(岸本加世子)を持つ刑事・西(ビートたけし)はある日、凶悪犯(薬師寺保栄)の自宅張り込みを同僚の堀部(大杉漣)からの提案によって代わってもらい、妻の見舞いに向かう。そこで妻の容態を担当医(矢島健一)から聞いた西は絶望するが、更に悪いことは続き堀部が犯人に銃撃されたとの知らせを部下の中村(寺島進)から受ける。西らはその後犯人を追い詰め、捕らえようとするも抵抗する犯人が発砲、部下の田中(芦川誠)が犠牲になる。西は怒りと自棄から犯人を射殺し、その死体に何発も銃弾を撃ち込むのだった。堀部は命こそ取り留めたものの車椅子を使わなければならない体になってしまい、妻子にも出ていかれてしまっていた。
    刑事を退職した西はヤクザから金を借り、妻に不自由ない生活を送らせようとするが、返済が滞っていく。やがて銀行強盗を強行して得た金で借金を解消した西は、妻を連れて最後の旅に出る。一方、妻子と別れた堀部は、西から送られた金で絵を描き始める。
    一方の西は妻と最後の旅を静かに楽しんでいた。しかし、西が銀行強盗で金を手に入れたことに気づいて金を更に奪おうとするヤクザと、西の行動を不審に思った嘗ての同僚である中村達が西を徐々に追い詰めていく…。(ウイキペディア)

  • 残虐で冷酷な男がちょっとした瞬間に見せる優しさやユーモアが輝いている。孤独という固い表層の下に見え隠れする下層のもろさ、弱さが悲しい。無駄なセリフをなくす事で悲しさを強調すると同時に、景色、絵画、音楽をより効果的にしている。

  • カンヌ国際映画祭で賞を取った作品。子供の死と、不治の病に冒されてしまう妻。妻との残された時間を有効に使う為、銀行強盗をしてしまう。
    ヤクザに借金をし、血なまぐさいシーンも多い。刑事の同僚が半身不随になって絵を書き出す。主人公の刑事が反社会的で、暴力三昧なので感情移入が難しい。北野 武作品だが。後味がすっきりしない映画だ。何を描きたかったのか?

  • 西さんは元刑事。とある凶悪犯を捕まえる際に、仲間を失った責任を取って、いまは子供を下ろしてしまった妻を病室へ訪ねる日々。

    フランス映画っぽいかも? とよく知りもしないくせに感じました。フランス人が好きそうなんですよね、なんとなくですけど。西さんの奥さんが作ってる「5」がどういう意味合いなのか分かりませんけど、徐々に完成していく辺りを見ると、時間経過だけを示すものではなさそうですね。

    作中に出てくる北野さんの絵、これがまた細かい。元気な病人(変な表現ですけど)に時間が有り余るとは聞いていましたが、これはもともとの北野さんの素質が大きく影響しているんでしょうか? うーん、どうだろう。パッと見、上手いのか下手なのか素人には分かりませんが、十分映画の中で緊張感やざわめきを生むので、成功なのでしょうね。

    フラッシュバックが繰り返されるのも技巧なのかなあ。どうなんだろう。

    いずれにしろ、かなり作りこんでいるのがうかがえたと思います。

  • 全体的に静かな描写の中で銃声だけが高らかに響く。純愛だなあこれが愛だなあ。久石譲の音楽が素晴らしい。あと途中に出てくる絵が印象的でどきっとする。

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著者プロフィール

ビートたけし。1947年、東京都足立区生まれ。72年ツービート結成。89年『その男、凶暴につき』で映画監督デビュー。97年『HANA-BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。著書多数。

「2020年 『浅草迄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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