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- Amazon.co.jp ・音楽
- / ISBN・EAN: 4988005178961
感想・レビュー・書評
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「悲愴」も含めてフリッチャイの復帰後の演奏には、ときどきやや病的な表情が見られます。前に進むのを忌避するような、それどころか後ろに引き戻すような、異常に重い音楽の進み方がそれで、「悲愴」にも異様に進みが重い箇所がいくつもあります。ひょっとしたらこの人は、曲が終わって音楽が止んでしまうのを恐れていたのかも知れない、音楽に死ぬほど焦がれていながら、一度始まったらいつか必ず終わりがやってくる、そのことがまた死ぬほど恐くていやでたまらないとしたら・・・
それならその人は本当に死んでしまうしかないのかな、それでこの人は若くして亡くなったのかな、なんて妙なことを考えてしまうくらい、切実に差し迫って、ものすごい質量で、音楽を前へ進めまいとして、でも一度始めてしまった音楽は演奏すればした分だけ、非情に終わりへ近づいていく。演奏はしたいけどしたくない、そんな葛藤があったかも知れないと思われるような瞬間が、たとえばシュトラウスの「皇帝円舞曲」なんかで突然訪れるのです、この人の場合。まあこれはあくまで私の感じですけど。
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今回の悲愴は気に入った。この指揮者、ちょっと気になる。
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