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- / ISBN・EAN: 4540088001408
感想・レビュー・書評
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(1998年作品)
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WOWOW。キタノタッチ。
前編の脚本が出来上がる前に作ったらしい。シリーズものとして観ると?だらけだけど、単作として観るとおもしろいのかも。 -
『蛇の道』の続編、前作よりはちょっと凹凸がない感じがした。哀川翔を象徴する白いシーツがまかれた草原の棒が印象的である。サイコ性が増したためか。
殺された我が子の復讐を終えた男が、日常に回帰することなく、ずるずると暴力の世界に留まってしまう。今回は、共演がダンカン、寺島進、大杉漣といった顔ぶれで、まるで北野映画に哀川翔が迷い込んだような感覚さえする。タイミングを外した暴力描写なども、北野映画との共通点かも。芝居がベタベタせずにぶっきらぼうだが、どことなくゴダール的な突発性が見え隠れし、少し萎えた。ガランとしたセットや、スカスカな空間処理なども、北野映画につながる冷たさを感じさせるが、これは監督の趣味というより、低予算を逆手に取った苦肉の策だろう。『CURE/キュア』にはもっと別のテイストがあった。全体に画面がざらざらしているのは、16ミリで撮影しているためで、35ミリで撮ると、無言の「間」が生きたろうに、
哀川翔は特に主体性を持つことなく、周囲の状況に流されて行く。流されるというより、一ヶ所で足踏みを続ける主人公の周囲で、状況だけが勝手に目まぐるしく変わり、事件は起き、勝手に収束してしまう印象だ。流れの中に立つ、一本の棒杭が主人公。しかし動かない棒杭の周りでも、水は渦を巻く。主人公が組織の中に入ったことで、ダンカン扮する岩松の中には、野心が大きく膨れ上がって行く。しかし主人公は、そんな野心に無縁だ。彼はたまたま殺し屋をやっているが、それはそういう水が流れてきたからそこに入り込んでいるだけで、別の水が流れてくれば、彼はそちらに染まるだろう。
組織を裏切った岩松を殺せと命令された哀川に、岩松の愛人でもある女が「新島さんの言うことは何でも聞くから、岩松を見逃して」と懇願する場面があるが、抱き合い唇を重ね会うふたりの姿に、エロスはない。
【ストーリー】
殺された娘の復讐を果たした新島は、生きる目的を失い、ただ淡々とした日々を送っていた。そんな時、同級生だった岩松に再会、誘われるままにビジネスとして殺しを行っていく。
ある日、新島は組織の上司・依田に岩松の監視を命令される。岩松を裏切る自分に嫌悪感を抱きながらも、依田に説得され新島は監視を続ける。やがて、岩松が暴力団・金政会の会長と接触していることが発覚する。
岩松が仕事にかなりのストレスを感じていることを知った新島は、カタギになってやり直すことを進めるが、岩松はなかなかその踏ん切りがつかない。その事を隠した報告書を依田は信用し、新島は組織のボス・日沼と会い、そこで金政会の会長を殺すように命令される。
だが、岩松の裏切りにより計画は失敗、日沼から岩松を殺す命令が下される。新島が事務所に戻るとすでに岩松の姿はなく、依田も殺されていた。
湖で見つけた岩松から日沼を殺すことを告白された新島は、岩松を殺す。そして、新島の前には新たな絶望が現れるのだった。
復讐を果たし、生きる目的を失った男のその後を描いたドラマ。監督は「蛇の道」の黒沢清。脚本は西山洋一、黒沢清、撮影は「2/デュオ」の田村正毅。主演は「蛇の道」の哀川翔、「みんな~やってるか!」のダンカン。 -
前半全然わけがわからなくて、観終わって同じ感覚だったから困った!難しいことはわからないが、個人の感情とかすっ飛ばして撮っている感じで、ある意味ゴダールっぽいかも。大杉漣が車で付きまとってくる長廻しのシーンが緊張感(どうやって撮っているのだろうという)があって好きだ。
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スピードが無いからあんまり…