CHASM

アーティスト : 坂本龍一 
  • ワーナーミュージックジャパン (2004年2月24日発売)
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・音楽
  • / ISBN・EAN: 0766485281944

感想・レビュー・書評

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  • 私は韓国語のラップが好きだ。
    韓国の若い友人から韓国語のラップを紹介してもらい、お返しにこのアルバムをすすめるために久々に聴いてみた。

    1曲目のundercooledでは、韓国のラッパーMC Sniperのけっこう政治的な内容のラップがフィーチャーされているのだけど、私はこれがきっかけで韓国語のラップが好きになった。意味はわかんないけど、音が好きだ。

    これを聴いた当時は、2001年のNY同時多発テロの衝撃(私自身はこの事件が起きた時たまたまフランスから帰国する飛行機の中にいて、着陸してまもなく空港のモニターで惨事を知った。それで後になってド・ゴール空港にやけにたくさんの軍人がいた理由を理解した)がまだ尾を引いていて、

    坂本龍一はpopsのアルバムをいくつか作り、テロに対する発言をはじめ政治的発言もさかんに行う一方で、徐々にエレクトロニカへと舵を切っていく時期だった。当時はちょっと戸惑いもしたが、その後先鋭化していったことを知る今となっては、本作もかなりポップに聞こえる。

    小山田圭吾がギターとサウンドプログラミングに関わっている。
    聴きなおしてみると、けっこうバランスが取れているのがわかる。メッセージ性の強い曲がある一方で、エレクトロニックな抽象的な曲もけっこう多い。

    (彼が亡くなってから、思い出すと彼の曲をときどきピアノで弾いているが、今さらだけど使われている和音の複雑さに驚いている。)

  • 図書館より拝借。ついに教授コンプマラソンスタート。

  • (1)Undercooled(2004シングル)
    (2)Coro
    (3)War & peace
    (4)Chasm
    (5)World citizen-I won't be disappointed-looped piano
    (6)Only love can conquer hate
    (7)Ngo-bitmix
    (8)Break with
    (9)+Pantonai
    (10)The land song-music for artelligent city-one winter day mix
    (11)20 msec.
    (12)Lamento
    (13)World citizen-re-cycled
    (14)Seven samurai-ending theme

    日本のミュージシャン坂本龍一(1952-)が2004年にリリースしたアルバム。細野&高橋のスケッチ・ショー、コーネリアス、アート・リンゼイ、デヴィッド・シルヴィアン、ジャケス・モレレンバウムら豪華なゲストが参加。『ニューバランス』CM曲「Ngo」、『六本木ヒルズ』テーマ曲「The Land Song」、PS2ソフト『七人の侍』テーマ「Seven Samurai」など。

  • goo辞書 http://dictionary.goo.ne.jp/ej/14968/meaning/m0u/ によると、chasm とは、
    1 深い裂け目;小峡谷(gorge);(構築物の)割れ目.
    2 (連続したものの)とぎれ,切れ目;(原稿中の)脱落
    3 (意見・感情などの)隔絶,溝,くい違い

    2001年アメリカ同時多発テロ、イラク戦争への反戦への思いが強く出たアルバム。
    環境(音)、ミニマル(構成)、エレクトロニカ(手法)が多用されている。

    戦争への抗議と、音楽の思想もサティやジョン・ケージの延長上にあると思われ、坂本龍一さんの関心が生々しく出ている感じです。
    「B-2ユニット」に通じる主張のこもった音楽だなと思いました。

    多くは抽象的な音楽ですが、微細な音を通して気づけといわれているような気になります。

  • ハングルのラップからして衝撃的だったなあ~~。
    なんだろう・・・すごく個性的なんだけど、何気なく流すBGMにもなるっていうか、そんな感じ。

  • 一番好き

  • ●読書録未記入

  • 僕はあくまで細野さん派で教授の音楽に関してはそれほど熱狂的に好き、というわけではないのだけど、この作品はなかなかよかった。別に新しさがあるわけでもないし、オリジナリティーがすっごいあるわけでもない。いろんな影響を受けて、そしてそれを咀嚼した上でこの人は自分の音楽に反映させるっていうのがうまい人なんだと思う。いろんな意味でだから細野さんと教授っていうのは正反対なんだと思う。(08/8/30)

  • 始めは、2曲目『coro』のノイズが耳障りで飛ばして聴いていた。購入して約2年後、やっと理解できた。
    というか精神的にノイズが受け入れられるようになった、と言うべきかな。
    今や世界の教授ではあるけれど、日本的アジア的な要素も含まれていて安心できる作品。
    私のお気に入りは、10曲目『the land song -the music for Artelligent City /one winter day mix』。
    音と共に、教授が危ぶむ平和と環境の危機を感じよう。

  • 新しくオリジナルアルバムが出たので、すごく嬉しいです!
    七人の侍のサントラ曲がかなり好きです。

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著者プロフィール

さかもと・りゅういち:1952年東京生まれ。3歳からピアノを、10歳から作曲を学ぶ。東京藝術大学大学院修士課程修了。78年にソロ・アルバム『千のナイフ』でデビュー。同年、細野晴臣、髙橋幸宏とともにYMOを結成し、シンセサイザーを駆使したポップ・ミュージックの世界を切り開いた。83年の散開後は、ソロ・ミュージシャンとして最新オリジナル・アルバムの『async』(2017)まで無数の作品を発表。自ら出演した大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』(83)をはじめ、ベルトルッチ監督の『ラスト・エンペラー』(87)、『シェルタリング・スカイ』(90)、イニャリトゥ監督の『レヴェナント』(2015)など30本以上を手掛けた映画音楽は、アカデミー賞を受賞するなど高く評価されている。地球の環境と反核・平和活動にも深くコミットし、「more trees」や「Stop Rokkasyo」「No Nukes」などのプロジェクトを立ち上げた。「東北ユースオーケストラ」など音楽を通じた東北地方太平洋沖地震被災者支援活動もおこなっている。2006年に「音楽の共有地」を目指す音楽レーベル「commmons」を設立、08年にスコラ・シリーズをスタートさせている。2014年7月、中咽頭癌の罹患を発表したが翌年に復帰。以後は精力的な活動を続けた。2021年1月に直腸癌の罹患を発表し闘病中。自伝『音楽は自由にする』(新潮社、2009)など著書も多い。

「2021年 『vol.18 ピアノへの旅(コモンズ: スコラ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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