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- / ISBN・EAN: 4947127533058
感想・レビュー・書評
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ゲイのカップルは普段、視界から遠ざけていましたが、これは生々しい場面をカットして上手く見せています。でも、ダメですけど。これに結婚したくはないけど子供は欲しいという女が絡みます。世の中の多様性でしょうか。生まれてくる子供たちはどのように受け止めるのでしょうね。彼女の場合、どうしてそう思ったのでしょう。その辺は知りたかったです。
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いや~これは面白いなぁ。
ふたりのゲイと子供だけが欲しい女との奇妙な三角関係。
現実ではなかなかありそうにない設定とストーリーなんだけど、この3人の演技がとても自然ですっごくリアルに感じられた(スポイトで赤ちゃん。。。はありえないと思うけど 笑)。
これは主演の3人の演技がすごいのか監督の演出がすごいのか素人の私にはわかんないけど(おそらく両方)「演技してます」って感じが全然ない。
高橋和也なんて、ゲイにしかみえない!
観ているうちにだんだん3人が羨ましくなった。
3人でお鍋囲ってる画がすっごく楽しそうで。
(2001年 日本) -
ゲイカップルの勝裕と直也に、病気を機に子供を持つ事を考え始めた朝子が「子供が欲しい」と迫る話。初めて観たのは一昨年だけど、気に入っていたのでもう一回改めて鑑賞。
やっぱり橋口監督の作品素晴らしい!!の一言に尽きます。大好きです!
前回はそれぞれがどんな気持ちだったのかあまり気づけていなかったのだけど、
勝裕のゲイならではの悩みとか、ゲイが家族を持つ事を諦めてる直也、家庭内の事情で一人で生きていくしかなかった朝子…
それぞれが抱える葛藤がぶつかり合いながら、徐々に「家族を持つ事」に前向きになっていく様が良い。
決して感情移入は難しいけれど、他愛のない幸せを求める3人を見守っていたくなるのです。
形式的な兄夫婦との対比もあり、「家族」の定義って何だろう??って考えてしまう。
映画の始まり方がなかなか衝撃的。
勝裕と直也の異性間の恋人にはない男同士の喧嘩ぶりもやたらリアル。。
そっぽ向いた直也を背中文字で振り向かせたり(何て書いたんだろう?)、
同僚のメンヘラ女をスパッと切れない勝裕の頭を撫でたり、合間合間のやりとりが最高にかわいい… 2人共演技凄いなー ゲイにしか見えないもん…笑
改めて観て更に好きになった作品です。DVDほしい! -
2001年 日本
監督:橋口亮輔
出演:田辺誠一/高橋和也/片岡礼子/加瀬亮
よかった…!すんげえよかった…!久々に手放しで満点・絶賛の映画です…!ああやっぱり橋口監督の映画は好きだ…!『二十歳の微熱』も良かったけど、『渚のシンドバッド』はそれよりもっと好きだと思って、そして今回の『ハッシュ』は、それよりもさらに良かった…!
おおげさな、感動大作とかでは無論ないのです。でも、観終わったあとに、どうしようもない愛情を感じさせられる映画でした。途中で何度もべそべそと泣きました。この監督は、御自身がカミングアウトされているということもあって、そういう人間の描き方に嘘がない、きれいごとじゃない日常的な現実感があって、偽善じゃない感情移入をしてしまうのですよね、いつも。
キャスティングもすごい良かった。片岡礼子は、もう…!大好き…!とにかく彼女の演じた“朝子”は魅力的でした。つぐみも怖かった(笑)ああいう一件普通のOL風で自分はまともだと信じている子が実は壊れているのが一番怖い…。
田辺誠一は、個人的に普段からファンだから(笑)本人監督の『DOG FOOD』(これはすごい良い!)も、松たか子プロモ映画と言われた『四月物語』も、柏原崇と微妙ホモくささが目の保養に最適な『マインドゲーム』もちゃんと映画館で観たくらい、いつでも好きだから特別誉めることもない(笑)
そして、特筆すべきは高橋和也!“直也”はすごいチャーミングだった。田辺誠一だと見た目繊細だから、いかにも女の子の喜びそうなホモだけど、高橋和也は別に美形でもなんでもないですからね(元ジャニーズなのに・苦笑)その微妙な組み合わせに説得力がある(しかも高橋が受・笑)怒りながらアイス食べてるとことか可愛くて最高でした。
とにかく本当に素敵な映画でした。もっぺん映画館で観たい。
(2002.07.16) -
初橋口亮輔監督作品。
よい評判は聞いていましたが長いこと保留していました。
予想以上に面白くて、良い映画でした。
ゲイのカップルと子供だけが欲しい女性が織り成す話し…。
高橋、田辺演ずるゲイカップルがホンモノかと思えるほど自然で驚きます。
朝子の気持ちもわかるし
彼女に憤慨する田辺兄嫁(秋野よう子)の言葉もごもっとも。
富士真奈美演ずる母親もデフォルメしてあるけど
けっこういるタイプの痛さ。
何となくコメディの匂いが漂う設定ですが
決して笑わせることを意図した映画ではありませんでした。
「相手に思いを寄せること」へ真摯に向き合って書かれた脚本でした。
恋愛対象、親子、友達という縦糸と
男女、男男、女女という横糸が織り成す世界。
相手へ思いのたけをほとばしらせることにおいてはなんら違いは無いものなのですね。
多様な「趣向」のカップルを混在させたことが
根本的な人の気持ちの機微を浮彫りにしていると思います。
映画ってこんな世界も描けるんだなぁと凄いなぁと。 -
ゲイのカップルの栗田勝裕と長谷直也は、
ふとした事で知り合った女性 藤倉朝子から
勝裕がゲイである事を知った上で子供を作りたいと相談される。
ゲイが子供を持つのは無理だという直也、
父親になってみたいと思う勝裕、
子供を持って3人で子育てしたいと願う朝子、
3人は新しい家族のありかたを前向きに話し合っていくが、
勝裕と直也の家族がそれを知ってしまう。
これからの家族のあり方や社会での子育てを考えさせられる映画でした。
従来の家の崩壊も上手く描けています。
自身がゲイであることをカミングアウトしている橋口監督だけに
ゲイのカップルってこういう悩みがあるんだという事も描けていて、
なるほどなぁと納得させられるシーンも多くありました。 -
終盤での三人の仲良し具合にほっこりしました。
めちゃくちゃだけど、いびつな形だけど。愛がある映画は最高。 -
橋口亮介監督作品であるとかは特に意識せず、LGBTに関連する映像作品を探す中で出会った日本の映画でした。レンタルで借りて観終わったので早速レビューします。
いい作品です。それにしても、重たいなぁ。
人と人が一緒にいる意味について問う作品であり、端的に言えば「家族」に力点がある作品だと思います。ただ、考えさせられることは多くありました。結婚って何だろう。子どもを持つって何だろう。愛するってどういうことなんだろうか。そして、幸せって何だろう。
田辺誠一演じる勝裕にとても温かいまなざしを感じたのが印象的でした。朝子のような擦れた感じも、かと言って直也のような幼稚さもない。自分の置かれた状況に、相手の心の中にある苦悩に深く向き合いたいと思う心があります。「優柔不断」と言えばそうかもしれませんが、一人の苦悩する人間として、私は大変魅力を感じます。
ゲイバーにいる人間といい、朝子に付きまとうチャラ男といい、それぞれ非常に胸糞悪くなるような人間ばかり登場します。その点、私自身はあまり好きにはなれないところが多かったです。ドロドログチャグチャした人物相関には、観ているこちらとして把握するのに難しさも感じます。ただ、それぞれのキャラクターの主張は分からなくもない。
とにかく、ゲイ差別・無理解ということだけでなく、色々と考えさせられてお腹一杯になりました。。。