ブロークンフラワーズ [DVD]

監督 : ジム・ジャームッシュ 
出演 : ビル・マーレイ  ジェフリー・ライト  シャロン・ストーン  フランセス・コンロイ  ジェシカ・ラング  ティルダ・スウィントン  ジュリー・デルピー 
  • レントラックジャパン
3.38
  • (40)
  • (115)
  • (167)
  • (33)
  • (11)
本棚登録 : 611
感想 : 118
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4947864911263

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 小学生の頃観た『ゴースト・バスターズ』で私のアイドルだったビル・マーレイ主演。2005年のカンヌグランプリをとったジム・ジャームッシュ監督作。

    中年から初老にさしかかった元・女たらしの男ドン・ジョンストン。
    ある日、同棲相手に愛想をつかされ、家を出ていかれてしまう。
    そんな矢先、玄関先に差出人不明のピンクの手紙が舞い込む。手紙には「あなたと別れたあとで妊娠に気づき、息子を産んだ。その息子が19歳になり、あなたを探す旅に出たかもしれない...」と書かれていた。
    実在するかも分からない‘息子’の手がかりを探して、おせっかいな隣人の手を借り、ピンクのバラの花束を持って、昔関係した女性を訪ねに旅にでる。

    ピンクのバラの花ことばは‘輝き’。
    男性にとって過去に自分を愛した女性の存在とはなんだろう。
    輝かしい過去の自分をまるごと肯定してくれるような、そういうものだろうか。
    人生行き詰まりだったドンには‘過去’の思い出と‘未来’に繋がる‘息子’の存在がかすかな光にみえたのかな。
    ‘‘現在’が見えないと‘過去’にすがり付き‘ぼんやりとした未来’を夢想する。

    ビル・マーレイは年を取ったけど小学生の時感じたイメージと変わらなかった。飄々としてて掴み所のない感じと、全身から漂う情けなさ。あと枯れた色気。
    最初に会いにいったシングルマザーのシャロン・ストーンと寝てしまうんですが、それも納得。
    二番目に会いにいったフランセス・コンロイもいい感じだし、と自信を深めてユリの花束を持って三番目にジェシカ・ラングに会いにいったのだがさりげなく追い返される。ユリの花の花言葉は‘虚栄心’。ここ笑った。
    四番目に会いにいったティルダ・スワントンは屈強でナイスガイなバイカーたちと一緒に暮らしていた。
    彼女に持っていったのは道端のピンク色の雑草。
    ここで「ハッピーエンドじゃない」別れ方をしてまだ傷が癒えてない彼女に乱暴に追いかえされ、バイカーたちに殴られてしまう。
    中性的なイメージのあったティルダ・スワントンだが、この役は女性っぽかった。

    最後に豪華なピンクの花束を持って、もう亡くなっていたとあらかじめ知っていた女性のお墓に行く。
    親切にしてくれた花屋の店員さんに一瞬「くどこうかな?」という表情をみせるのだが、結局やめるとこが可笑しい。

    結局、誰の手紙なの?息子は本当にいるの?という疑問が解決しないままドンは帰路につく。

    その後にまた‘出会い’があるのだが。

    ラストはムフフとなりました。
    皮肉っぽい。
    主役がビル・マーレイで良かった!

    ジム・ジャームッシュ監督は『ゴースト・ドッグ』と『ミステリー・トレイン』しか観てないのですが、今年何本か監督作が公開されるそうなので観てみたい。

    • GMNTさん
      5552さん、こんばんは。

      『ブロークンフラワーズ』は僕も好きな映画です。『ミステリートレイン』から飛んでこれを観たのであんまりジャー...
      5552さん、こんばんは。

      『ブロークンフラワーズ』は僕も好きな映画です。『ミステリートレイン』から飛んでこれを観たのであんまりジャームッシュっぽくないなーと思ったんですが、小品だけど面白かったです。最後は大爆笑したし。

      過去の恋愛の捉え方って男女で違うってよく言われますが、男だったら「わかる!」ってなる映画だと思うんですけどね、意外と評価低くて「なんでー?」ってなりました。
      あとこの映画の影響もあって、ビルマーレイが着てるみたいにフレッドペリーのジャージを色違いで何着も買いました笑。

      ここひと月ぐらい、『デッドマン』『ゴーストドッグ』以降を観たいなーと丁度思ってたとこなんで、近いうちに観てみますね^_^
      2017/12/28
    • 5552さん
      GMNT さんこんばんは。
      コメントありがとうございます。

      男女で過去の恋愛の捉え方が違う、ってほんとよく言いますよね。男性は「昔俺...
      GMNT さんこんばんは。
      コメントありがとうございます。

      男女で過去の恋愛の捉え方が違う、ってほんとよく言いますよね。男性は「昔俺を好きだった女は今でも俺が好き」という思いが強いとか聞きますし。そう思って元カノに近づいたら「あんたとはもう終わってんのよ」と言われるというパターンよく聞きますねー(^-^)

      あのジャージのブランド、フレッドペリーっていうんですか。印象強くて、ナイスドレッサー賞ものですよね。GMNT さん、ビル・マーレーとオソロなんですね(^-^)

      またここひと月くらいには、ジム・ジャームッシュ作品を観る予定だとか。気が向いたらレビュー書いてください(^-^)
      私は「コーヒー&シガレッツ」が本棚に待機中なのでそれ観ようかな、と思っています。

      それではまた。
      2017/12/28
  • ??

    結局、手紙を送ってきたもと恋人は?
    死んだ6人目に人かと思ったけど。最初手でポスト入れてたしなあ。
    最後、空港からおっつけてきていた青年が息子?
    それtも通り過ぎた車に乗ってた青年が息子?
    どうゆうこと?
    依頼した友人の仕掛けたこと?
    なにが言いたかったのか小生にはよくわかりません。

  • 「映画天国」にて。うーむ、いまひとつ良さがわからない。この静謐な雰囲気も肌に合わないなぁ。別れた女に会いにゆくビル・マーレイの覇気のなさはなんなんだよと…。

    結局ラストで車に乗ってたのが息子? 意味わかんないなぁ。

  • 脚本とそうそうたる女優群が快挙。
    隣人役が好演。

    主人公Murry のおなじみ「Lost系」わざとらしいなさけなさ、があくどいのが残念。

    粗筋、脚本もしっかりしているし、白黒はっきりしない終わり方もよろし。

    こういう映画がある間は米国映画にまだ希望を持っておこう。

  • 第58回カンヌ国際映画祭において審査員特別グランプリ受賞作品、だそうです。

    <映画のあらすじ>
    かつては多くの女性と恋愛を楽しんだ元プレイボーイのドン・ジョンストンは、中年となった現在も勝手気ままな独身生活を送る日々。そんなドンに恋人のシェリーも愛想を尽かして出ていった。そこへ、差出人不明のピンクの手紙が届く。便せんには“あなたと別れて20年、あなたの息子はもうすぐ19歳になります”と書かれていた。それを聞いた親友のウィンストンは、お節介にもドンが当時付き合っていた女性たちを訪ねて回る旅を段取りしてしまう。そして、気乗りのしないドンを強引に息子探しの旅へと送り出すのだった。

    ぶっちゃけ、全然おもしろくなかったです。
    なんでこんな作品が評価されてるんだろ。。。ってくらい。

    過去の恋愛遍歴から、可能性をしらみつぶしに当たるようなこともあんまり褒められたことではないと思うし、個人的にはこんな作品なら作らない方が良かったんじゃって思いました。

    まぁ、なかなかいい作品ばっかには当たらないっすよね。
    でもまぁどんな映画も見ないことには始まらないわけで、この映画を見たことは失敗だったけどこの映画が失敗だってわかったことは収穫☆ってことで前向きにどんどん見て、吸収できるとこはどんどん吸収していきたいと思います。

  • 見て損はない

  • テレビ視聴。

    自分では選ばない映画だけど
    意外と楽しめた

    歳をとってから孤独になった男が
    届いた手紙をキッカケに元カノたちを訪ね歩く

    目的は手紙を出したと思われる
    息子を産んだ元カノ探し

    最後まで息子もその母も分からないままだけれど
    旅で男が何を感じたか、息子を想い何を感じたか
    ラストが分からないからこそ私の想像で何度も楽しめる映画かな

    今まではハッピーエンドの映画を好んで観ていたけど、自分にはなかった選択肢を与えてくれた映画でしたʕ•ᴥ•ʔ

  • TVで視聴。
    実はあなたの息子を産んでいた、という手紙が届き、隣人が手紙の主を調べようと探偵ごっこを始める。
    昔の恋人を訪ね歩くも、成果はない。
    ピンクが好きでタイプライターで手紙を打った、という手がかりだけじゃ難しい…!
    最後は息子かと思わしき人物と食事をするも、違ったようで逃げられる。
    …というところで終わるので、結局息子は本当にいるのか?手紙の主は誰だったのか?が謎のまま…スッキリしない話だった。

  • ジャージ姿のドン・ジョンストンはかつてドンファンだった。若い恋人は結婚を希望していたけど、煮え切らない態度に愛想つかされ、そんなときにピンクの手紙をもらう。元交際相手からの手紙でそこには息子がいることが書かれていた。差出人もわからない、かつてのドンファンは元恋人たちに会いに行く。みんなそれぞれ家族を持っているのにドン・ジョンストンだけは誰もいない。息子がいれば何歳くらいなのか、とか考えなかったのかなぁ。ジャージ姿の若者に、過剰に反応するドン・ジョンストンが哀れだった。

  • 三年前くらいに勧められてから気になっていた。
    監督とタイトルで、きっとこの映画は好きだろうなと思っていた。観る前に胸が高なる映画は久しぶりかもしれない。ストーリーやアクションが面白い、ではなく、その監督の描く世界が魅力的、という映画は多くないように思う。

    期待に反せず、とてもよかった。音楽、シーンのカット、驚き、笑い、でも、一番よかったのは主人公の「孤独」かもしれない。滑稽で、でも自分もそうかな、と思わせる。

  • BROKEN FROWERS
    2005年 アメリカ
    監督:ジム・ジャームッシュ
    出演:ビル・マーレイ/シャロン・ストーン/ティルダ・スウィントン/クロエ・セヴィニ-/ジュリー・デルビー

    往年のドンファン(ビル・マーレイ)が、昔の恋人らしき女性から19才の息子がいるという手紙を受け取り、相手をつきとめる為にかつての恋人のもとを順番に訪れていくという異色のロードムービー。ジャームッシュらしい、シニカルなユーモアにあふれた上品な作品です。

    なんといっても共演の女優陣がやたらと豪華なのが見もの。こういう映画で見るとむしろ新鮮なシャロン・ストーンの天真爛漫なお色気ママっぷりも可愛かったですが、個人的にはやっぱりデレク・ジャーマンのミューズ、ティルダ・スウィントンの「NANA?」ってくらいのパンクスっぷり(笑)が素敵でした。他にもドンの現在の恋人にジュリ-・デルビ-、動物セラピストの恋人の秘書役にクロエ・セヴィニーと、マニア好みの女優さんを随所に贅沢に配置してあって、それだけでなんだか得をした気分を味わえます。

    肝心のオチが、実はよくわからなかったのですが(手紙は狂言だったのか否か)見所はたぶん真実がどうであったかではなくて、中年男の滑稽なまでの哀愁…にあるのだと思います。そういう意味では、ビル・マーレイあっての映画でした。

    (2006.09.18)

  • 『だからこそ大切なのは、現在なんだ』

    ピンク色の花束を持って昔の恋人を巡りながら、
    これまで生きてきた自身を眺める物語。

    何もなかったような、
    でも確かに何かがあったような、
    猜疑心と若干の妄想と、
    各々の人生とが、ほんの少しだけ触れ合う。
    彼を見た昔の恋人の誰もが、
    訝しがりながらもその名を呼んで、
    躊躇いがちに、でも嬉しそうに微笑む。

    きっと、独りぼっちでは駄目なんだ。

  • なんとなく再観。

  • ダメな人生も愛おしい

    チャラ男だった中年おやじは結局1人。
    ある日あなたの息子が19才になったと手紙が届く。
    でも誰の子?誰の子か探しに行くってはなし。

    こんな無責任な人生!

  • こういうテンポの作品も嫌いではないんだけれど。
    実際は過去の女性にこんなあっさりとは会えないよね。
    やる気ない、寂しい中年男の感じはよく出ていたけどね。
    選択しなかった人生を見に行っている雰囲気。

  • コメディ映画?
    まぁまぁ。ビルマーレイ好きならOK!

  • 黒皮の手帖の男性版?

  • ジャームッシュは学生時代に「ストレンジャー・ザン・パラダイス」と「ダウン・バイ・ロー」を観て以来。比べるとずいぶん変わったなぁ。物語に起伏がついたし、登場人物たちも理にかなった行動をするし、何よりも画面がカラーになった。代わりに失われているものも多々あって、特に独特な間とそこから醸し出される微かな可笑しみのようなものが無くなってしまっているように感じた。ビル・マーレイのやる気のない演技は天下一品だったけど。☆3

  • 「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」を観たので同じジャームッシュ監督作品を見てみました。
    割と好きな監督かもしれない…。

  • 「人生は思いがけない驚きを運んでくる」


    コンピュータ産業でひと財産を築いた中年男ドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)。
    同棲していた恋人のシェリー(ジュリー・デルピー)にフラれたばかりの彼は、”あなたの息子がもうすぐ19歳になる“と書かれた差出人不明のピンク色の手紙を受け取る。
    隣人のウィンストン(ジェフリー・ライト)に促されたドンは、20年前に関係のあった女たちをリストアップし、交通事故死していたペペを除く、4人のもとを訪ねる旅に出た。
    まずはローラ(シャロン・ストーン)。露出癖のある娘ロリータ(アレクシス・ジーナ)と2人暮しの彼女は、結局ドンと1つのベッドで朝を迎えることに。
    続いて訪ねたドーラ(フランセス・コンロイ)は、不動産業者の夫ロン(クリストファー・マクドナルド)と建売住宅を販売し、安定はしているが無味乾燥した生活を送っていた。
    3番目の女性カルメン(ジェシカ・ラング)は、動物と会話する特殊な分野の博士となっており、アシスタント(クロエ・セヴィニー)はドンに対して陰険な視線を送る始末。
    最後の女性ペニー(ティルダ・スウィントン)は、山の中で荒くれ男たちと暮らしており、ドンは男たちに殴られて気絶してしまった。
    ようやく目覚めたドンは、ペペの墓参りをして、真相不明のまま地元に帰ってくる。まもなくドンは、ヒッチハイクの旅をしている青年(マーク・ウェバー)を見かける。彼を息子だと思い込んだドンは、声をかけて食事を奢るが、結局拒否されてしまった。
    するとドンは、車の中から自分によく似た青年(ホーマー・マーレイ)がこちらを見つめているのに気づくが、結局誰が自分の息子かは分からないままなのだった。

  • 結局息子には会えたってこと?あれ、違うのか。どっちでもいいか。

  • 哀愁を帯びたコミカルさ。

  • (2005年作品)

  • 映画の内容ってどんどんわすれちゃうよね。どうしたもんか。

  • 他に例えを出しにくい映画だなってのが観終わってまずはじめの感想。

    全体的な流れがなんとも言えない。テンポが速いわけでもなく、遅いわけでもなく、飽きることもなく。

    悪い言い方をすると、パッとしなくて、観る側の人に委ねられてる感じがした。
    受け取り方は人によっていろいろあるんだろうな。

  • ジムジャームッシュやっぱいいわ。

  • なさけない男の話はやっぱりすきだ。ビルマーレイが最高にあってる。憎めないだめな男w。中年になって、ようやく気づくじぶんのこと。今頃あがいてみて気づく孤独。ジャームッシュらしい静止する画面の切り替えがいい。主人公の隣人が笑いの源で、味があって◎。なかで出てくるアラブ風?の音楽も笑いをさそうよ。

  • ビル・マーレイのおっさんドン・ファン加減がいい。
    出てくる昔の女の人がみんな素敵。

  • ビルマーレイってこんな悲しい顔してたっけ、と思った
    あの手紙は結局。。

  •  「19歳の息子がいます。あなたの子です。」
     突然の差出人不明の手紙に、壮年のドンファンが友人にそそのかされて、当時交際していた女性達(多数)を訪ね歩く。
     
     テーマは超精神的苦痛な作業。
     かつての恋人を訪ねるのはとても苦痛なことかもしれない。 幸せいっぱいでもあまりいい気持ちはしないかもしれない。 この映画でのかつての恋人達は皆どこか不幸であり、それが主人公を心を締め付けているように見える。
     この映画がうまいのは会う女性達の不幸度がだんだんと増していくところ。最後の女性がもう死んでて、主人公が墓参りしてギブアップっていうのはうまいつくり。

     この映画の主人公は人生を悔いているのだろうか?そういう部分もあり、そうと言い切れないような。。。マーレィの何とも言えない表情がいい。
      ラストも含め、不思議な余韻がたまらない映画。

全118件中 1 - 30件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×