Simone Weil 1909-1943。フランスの女流思想家。リセ時代にアランの教えをうけ、のち哲学の教師についたが、労働運動に深い関心を寄せ、休職して工場に女工として入り8ヶ月の工場生活を体験。36年スペイン内戦では人民戦線派義勇軍に応募。40年独仏戦のフランスの敗北で、ユダヤ人であるためにパリを脱出。その頃キリスト教的神秘主義思想を深める。42年アメリカに亡命、自由フランス軍に加わるためロンドンに渡るが、病いに倒れ、43年祖国のため食を断って衰弱死する。彼女の生涯と遺作は、不朽の思想としてカミュをはじめ世界の文学者、思想家に深い感銘と影響を与えた。
「2020年 『重力と恩寵』 で使われていた紹介文から引用しています。」