鴎外選集〈第1巻〉小説 1 (1978年)

  • 1978年11月22日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 祝!1000レビュー目.15年くらいかけての到達.どんどん読む速度や私の脳の容量が落ちているので,今後は増加はどんどん緩やかになるに違いない.老後は読書三昧なんてことはできないだろうな.

    さて,鴎外選集第一巻の話.
    「鴎外 闘う家長」を読んだので,初期の代表作,ドイツを舞台にした「舞姫」「うたかたの記」「文づかい」を読む.この三つは文語文.途中で小倉に行く機会があったので,小倉を舞台にした「鶏」もその後で読む.こちらは口語文になる.
    どの小説も西欧化された現代日本人が読むと,感情の起伏の平坦さ感じざるをえないのではないか.喜怒哀楽はあるのだけど,その表出はとても静か.文語文というのもあるかもしれない.また主人公たちが近代明治を背負った人たちだからかもしれない.「鶏」は読み方によってはユーモラスにも読めるけれど,作者の意図がどのあたりにあるのかよくわからない.

    この本,2段組で判型にしたがって,活字が小さく読むのが大変である.それにルビが少なく,注はない.もうこの選集は処分した方がいいのかも.「青空文庫」版をKindle で読むのが次善の策.これまた注がないし,漢和辞典や古語辞典が入っていないので,近代文語文を読むにはいまひとつ非力である.今の文庫本はどうなんだろう.よい注釈のついた「鴎外近代小説集」や「鴎外歴史文学集」を買うのはハードルが高いしな.こうやって森鴎外の読者は減るばかりなのか.

  • 新書サイズの全集。
    森鷗外の全集的なもののうちでは最も好きなかたちです。

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