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感想・レビュー・書評
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── バルフィンチ/野上 弥生子・訳《ギリシア・ローマ神話 19420620 岩波文庫》19510410-197808‥
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読み始めは幾分けだるくて、節操がなくてこらえ性のないゼウスをはじめとするギリシア・ローマの神様たちに辟易していたのですが、読み進めていくうちに当時の人間の目線から、人生を、自然を、形而上の内容を見つめることの大切さと、面白さを感じました。不思議なもの、人間の能力を超えた自然、それ以降の哲学や思想で追い求められていくような形のない「価値」を、当時の人間は神や妖精に見立てたのでした。神話の中でも時代が下りてくるにつれて史実と重なり、神と人間の歴史の関係も考えさせられます。結局は私のこととしてとても興味深く感じることができたことが、一番の収穫だったか。夏目漱石の訳者に充てた序文も一興。
09/6/14
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