人間―過去・現在・未来〈上〉 (1978年) (岩波新書)

著者 : L.マンフォード 久野収

• 1978年7月20日発売

感想・レビュー・書評

[別府さんの感想 · 2018年9月29日]

『人間――過去・現在・未来』
原題：The Transformations of Man (Harper & Row, 1956)
著者：Lewis Mumford (1895-1990)
訳者：久野収 (1910-1999)
版元：岩波書店
レーベル：岩波新書(黄版), 49 ＆ 50
　上巻　1978年7月 発行
　下巻　1984年2月 発行


【上巻　目次】
訳者のコトバ（一九七八年六月　久野収）　[i-viii]
目次　[ix-xi]

I　人間へむかう動物　001
1　人間のなかの人間らしさ　
2　聖なるものを夢みる能力　
3　コトバの情感的母胎　
4　模倣と仮装と劇化の果す役割　

II　原初人　041
1　最初の人間的社会の発現　
2　農耕社会の果す巨大な意味　
3　人間社会を可能にする文化　
4　その伝統の現代的意味

III　文明人　073
1　文化の種族的限界　
2　一人の自律人と多数の部分人　
3　絶対と政治的権力　
4　文明の演じる最後のドラマ＝戦争　
5　文明を開いた人間の内的転換　
6　宇宙と人間の魂の神秘的力の承認　
7　文明のなかにひそむ謎　

IV　基軸宗教人　123
1　基軸宗教とは何か　
2　価値の基軸転換　
3　人間を内側から世界に向って開く　
4　人間的自由の新しい意識　
5　基軸哲学者の群れ　
6　基軸宗教の教訓　
7　将来に手渡すもの　

V　旧世界人　181
1　“旧世界”人相互の共通特色　
2　“旧世界”文化の階級構造　
3　限界の感覚と神への信仰　
4　何が欠けていたのか　


【下巻　目次】
目次　[i-iv]

VI　新世界人　001
1　ロマン主義的人間と機械主義的人間　
2　機械主義の方法――主観から客観へ　
3　ロマン主義の開花――自然への回帰　
4　“新世界”の文化と思想　
5　収支決算　

VII　史人　051
1　“後史”人の中に描き出される夢　
2　とめどのない画一化の中を　
3　ユートピアと逆ユートピア

VIII　世界文化　091
1　もう一つの新しい自己転換の必要　
2　世界文化をみちびく理念　
3　創発過程と歴史の繊維構造的特色　
4　第一次的共同体の復活へ　
5　文明の寄与と基軸宗教の再生　
6　“新世界”文化の評価を通じて　
7　開かれた社会、一つの世界　
8　生活尊重経済への転換　

IX　人間的展望　161
1　新しい人間とは　
2　部分的認識から全体的認識へ　
3　全体的人間の文化的前提
4　総合と統一の哲学に向かって
5　愛を出発点として
6　“一つの世界”人の生き方　
7　終着点のない道　

訳者あとがき（一九八四年一月　久野収）　[219-222]