小宇宙―鏡の淵のアリス (1974年)

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感想・レビュー・書評

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  • まず,この書物のもとまで連れてきてくれた縁と文明の利器に多謝したい.
    確信はもてないけれど,2006年の『扉の国』から遡ってきたことで解読できた著者の主張は下記二点.
    (1) 眼.著者は鳥の瞳,寄り目,望遠鏡のレンズを通じて「みる」ことの不確かさを読み手に喚起している.
    (2) 偶然.著者は生物の発生過程の解説を通して,世界とは偶然の産物であり,偶然の連続で成り立っていることを示唆している.
    …と書いてみたものの,何かを完全に理解するということが,真実を手に入れることと同義ならば,見たいものしか見ない,認識できる範囲しか見ない私の眼と心のレンズは大いに磨く必要があると内省した.鏡に映っている鏡像が本物だと思っているうちは,ガラス面と水銀の膜のあいだをうろつき回っているだけだ.
    《2015.09.16》

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