誰かが触った (1972年)

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  • だれかがさわった〔だれかがさはつた〕【誰かが触った】

    宮原昭夫の中編小説。ハンセン病療養所内の中学校に赴任した女性教師が病気に対する偏見や差別に苦悩する姿を描く。昭和47年(1972)発表。同年、第67回芥川賞受賞。

  • 1972年上半期芥川賞受賞作。ハンセン病の療養院内の小中学校を舞台に描かれる。ハンセン病と文学ということでは誰しもが北条民雄を思うのだが(作品中に触れられてもいる)、北条がその中に患者としていたのに対して、ここではそこに外部から勤務する若い2人の教員(男性と女性)が主人公である。時代性の違いもあり、こちらは遥かに明るくはあるのだが、子どもたちの、そして2人の教員の悩みも複雑でかつ深い。此処を出て行く子どもたちにとっても'72年当時、そのことは依然として「隠さなければならない過去」だったのだろう。

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