維新前夜の文学 (1967年) (岩波新書)

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感想・レビュー・書評

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  •  著者は文芸評論家。

     天明期以降、幕末期までの江戸時代文学書・史書・経世書等について、その作者の属性や経歴、思考まで検証しつつ解説したもの。
     著者の江戸時代像はステレオタイプ的ではあるが、内容は引用も多く、興味深いところ。特に、江戸期の世相を広範かつ詳細に記録・レポートした武陽陰士「世事見聞録」は全体訳を読んでみたい。

  • (1971.06.07読了)( 1971.05.23購入)
    *本の帯より*
    本書は、明治維新の変革を準備し胚胎した、江戸中期から維新直前に到る時期の作品―たとえば、本居宣長、安藤昌益、大塩中斎、頼山陽、渡辺崋山、また百姓一揆の記録、漂流記、探検記、といった、一般の文学史がほとんど無視し埋没させているものの中に、真に合理主義的なもの、リアルな人間の把握が、どれだけ実現されていたか、あるいはいなかったか、を探求し、日本における文学的可能性の芽ばえをさぐる。

    【目次】
    Ⅰ 滅びた文学的可能性 百姓一揆の記録集
    Ⅱ 解体機社会のルポルタージュ 本居宣長『日本玉くしげ』と武陽隠士『世事見聞録』
    Ⅲ 武士の悲劇と文体 渡辺崋山「退役願書稿」「遺書」等
    Ⅳ 儒学における保守と急進 佐藤一斎『言志四録』と大塩中斎『洗心洞箚記』
    Ⅴ 商人的合理主義の到達点 山片蟠桃『夢の代』
    Ⅵ 天下太平時代のロマン主義 頼山陽『日本外史』
    Ⅶ ユートピア小説と動物譚 風来山人『風流志道軒伝』と安藤昌益『法世物語』
    Ⅷ 想像力の蒸発 戯作と和歌
    Ⅸ 世界をのぞく窓 漂流記と探検記
    あとがき

  • 2009/11/3購入

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